出版社内容情報
二十世紀の近代国家が鼓吹したナショナリズムの突然変異種――ピランデッロ、ハイデッガー、セリーヌらをも引きつけたファシズムとは、いったい何だったのか? その複雑にして多くの矛盾にみちたファシズムという社会現象を多角的に分析する本書は、強者の権力をめぐるメカニズムを解明した名著。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇿🇦🇵🇸🇾🇪🇸🇾🇱🇧🇨🇺
6
邦訳は1978年。原著年は不明(1972年以降)。著者はナチスドイツ占領下のフランスでレジスタンス活動を行い、戦後はレジスタンス活動研究家となったという、ファシズムについて論ずるにはこの上もない人だ。 本書はファシズムについて主にイタリア、ドイツ、フランス、さらにヨーロッパ各地、日本、南米、アフリカについても書いている。分量は少ないものの、日本についての記述は新鮮。「維新史観」では賛美される「明治維新から敗戦直前までの日本」が「直接利害関係の無いフランス人」にはどう映るのかということ。→続く2022/01/20
∃.狂茶党
2
文庫クセジュ、ファシズムの見取り図。 ナチスについて、口汚く描いてあるものの、かなり狭い意味でファシズムを捉えてるらしく、基本はイタリア、ムッソリーニであるようだ。 ファシズムに類する、アレコレが描かれ、当然日本も出てくる。 民主主義や、自由主義について考えるのにも良い。2021/04/17
kaz007
0
各国のファシズムを知る分にはいいと思うですが、ドイツの話になると作者が感情的すぎて…… かなり残念です。2013/11/19
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