出版社内容情報
神秘主義は、神秘的な体験が中心的意義をもつ宗教的・哲学的立場であるだけに、迷走と誤解がつねにつきまとう。本書はその形態、恍惚感、精神生理などの一般的性質に加え、ユダヤ教、キリスト教、回教、ヒンズー教など、種々の人間集団における諸傾向を分析しながら実態を明らかにする、格好の書である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
∃.狂茶党
5
記述自体が古いと言いますか、偏見を感じますね。 ユダヤ・キリスト教的なものに肩入れしてるようですし、ただ、宗教の考え方を知るためには興味深い文章なども収められています。2021/03/17
一二三
1
東洋と呼ばれる地域に属している私にとって、この書でも述べられているように「人格神の観念はきわめて稀薄(p.145)」であった為、神の概念が未だ上手く咀嚼出来ずにいる。何度も読む必要がある。他の部分は大変面白かった。しかし、結論部分の神秘主義と宗教の関連づけは必ずしもそうであるとは考え難い。例えば、宗教であると断言するには異論のある神道ではどうか。宗教の定義が曖昧ではあるが、神性との直接的な結びつけはまた複雑な問題を孕んでいるように感じる。2018/12/02
けふたろ
1
概説の概説というところであろうか。記述が比較的客観的な心理学に属するものが多く、しかもその水準が古いということもあって、その辺りはあまり面白いものでもないかも知れない。この本を読む場合には、そういった部分を適当に読み流して、諸宗教の文献について言及している箇所を読む方が楽しいと思われる。2014/05/24
agri
0
宗教学の心理学。神秘な恍惚感とは一体何なのか2009/09/04