出版社内容情報
造化にしたがひて四時(しいじ)を友とす――この芭蕉の言葉に代表される日本人の自然観を明らかにしつつ、自然と人間とが一体となった伝統文化の美と聖性をさぐる珠玉の18篇。読者は、日本文化論の第一人者たる著者とともに、庭園・住まい・山岳・寺院への詩的幽玄行を体験することになろう。
内容説明
自然のいとなみは日本人の生活と美意識に何をもたらしたか。斯界の第一人者によるユニークな日本文化論。
目次
1 自然を生きる(四季と日本文化;日本人の住居と色彩;明り障子と薄明について;間としつらい;飛石の美学;高床式の生活;用の美;風呂敷;明と暗の生活学;石と書院)
2 自然と聖なる空間(文化としての自然;生と死を透視する山―大峯山;自然の造化―修学院離宮;東照宮と桂離宮;二荒山と勝道上人;海の聖地)
3 自然と日本文化(日本文化の源流;日本人のこころとかたち)