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きらきら

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  • サイズ B6判/ページ数 207p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560047958
  • NDC分類 K933
  • Cコード C0097

内容説明

姉のリンがわたしに最初に教えてくれたことば、それは「きらきら」という日本語。深くてしかも透き通った海や空をあらわすことば。ある日系家族の強い愛のきずなを描き、全米の感動をよんだ美しい小説。

著者等紹介

カドハタ,シンシア[カドハタ,シンシア][Kadohata,Cynthia]
1956年、シカゴ生まれの日系三世。ロスアンジェルス在住。1989年、The Floating World(邦題『七つの月』講談社)で新しい世代の日系作家として注目をあびる

代田亜香子[ダイタアカコ]
立教大学英米文学科卒
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

エンリケ

44
アメリカを舞台にした日系人の家族の物語。有色人種に対する差別が色濃く残る時代。主人公の家族も低い賃金の仕事にしか就けず、生活は困窮を極める。でも天真爛漫に振る舞う主人公の少女。しっかり者のお姉さんもいたりして、これはもうちびまる子の世界。そこまで明るくは無かったが、彼女の言動が救いになっていた。思い浮かぶのは最近のトランプ現象。彼の支持者で有る白人達は、この物語の時代の復古を求めているのかも知れない。有名な児童文学の賞をとった作品との事。でもこの暗い内容を考えると首を傾げる。少々疲労を覚えながら読了。2016/11/16

るんるん

32
アメリカで暮らす日系人家族の物語。リンの最期は悲しいけれど幸せな思いで満ちてきたのは、ケイティが姉との思い出に人生の主題を見つけられたから。そして人の尊厳について両親の心に社会と戦う兆しが見えたから。落涙したのはすぐそこにある「きらきら」が世界と仲よしで子どもたちが健気に生きていたから。10年くらい前のニューベリー賞受賞作品。読んでよかった。 2017/08/15

James Hayashi

25
米国で最も優れた児童文学の著者に与えられるニューベリー賞受賞(2005)。アイオワからジョージアへ引っ越した日系人家族。ケイティと病気がちの姉のリン、そして新たに生まれてきたサム。父は日本の食料品店の経営に失敗しヒヨコの雌雄鑑別士に。昼夜を通して働きづめ。まだ人種差別の時代で日本人への風当たりも強い。そんな中、ケイティの語り口で家族と彼らが生き抜く社会が語られる。辛く厳しい環境であるが、ケイティにより語られる社会には暖かみがあり希望がある。自分が住んだジョージアと元同僚に雌雄鑑別士がおり、親しみを感じた。2016/04/22

星落秋風五丈原

16
美人で聡明な姉リン。明るくひょうきんな性格の妹ケイト。仲良し姉妹の両親は、アメリカ南部の工場で働く日系二世。日米両国の歴史を縦糸に折り込みながら、深い家族愛を透明な文体で描いていく。一家に降りかかる苦難が重いほど、幸福はきらきらと輝いていく。2006/11/11

maple

10
ニューベリー賞受賞作。タイトルどおり、少女のみずみずしい感性がきらめいている作品だった。舞台は差別が色濃くのこる南部。少数の日系人が肩を寄せ合って暮らし、両親は家族の夢である家を買うために身を粉にして働いている。生活は苦しく、差別を受けたり、憧れの姉が病気になったり、と辛いこともたくさんあるのだけど、家族愛にあふれていて不思議と重苦しさは感じない。2019/02/14

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