真珠の耳飾りの少女

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560046937
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

画家フェルメールの家に奉公に出た娘フリートは、主人への淡い思いを募らせ、ついに絵のモデルになる。しかし二人に悲運が……。謎に包まれた巨匠の光と影に迫る全米ベストセラー小説!

内容説明

天才画家に淡い思いを寄せ、名画のモデルになった少女の運命は?神秘に包まれたフェルメールの光と影に迫る全米ベストセラー小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mocha

100
同名の絵に想を得た物語。描かれた少女はフェルメール家の女中で、その美しさと賢さゆえに家人の間に波風が立つ。17世紀オランダの暮らしが事細かに描かれ、虚実織り交ぜた内容に、史実と錯覚してしまう。盲目の父に伝えるときの、絵を言葉に置き換えていく様子が好きだ。癇の強い奥方や計算高い姑に対して、フェルメールはなぜ何も言えないのだろう?「理不尽」としか思えない仕打ちに耐える少女。その秘めた情熱を、この絵を見る度に思い出しそうだ。フィクションなのに。2017/07/15

はる

62
画家フェルメールの家に女中として雇われた少女。主人フェルメールに秘かな想い寄せる彼女こそ「真珠の耳飾りの少女」のモデルだった…。勝気でしたたかな彼女は私のイメージと少し違うが、当時の生活が匂いまで感じられるほどリアルに描かれていてドキドキしてしまう。不穏な空気が漂う家庭の中、主人と雇人という立場の違い。何も出来ない、告げられない。少女のひたむきな想いが切ない。僅かなしぐさが感情の動きを描きだす。最後まで凛とした彼女が素敵だった。2016/10/18

紅香

39
心に鋲を刺す絵がある。一瞬で恋に落ちてしまう絵。この『真珠の耳飾りの少女』もそのひとつ。懸命に見つめる瞳。何かを語り始めそうな艶やかな唇。言葉は踏み留まってため息になってしまったのだろうか…。少女の視線の先にはフェルメールがいる。この物語で強く意識する。そんな当たり前のことに心が震える…。二人の無言の対話。その闇には秘密。静謐な光の粒に隠しきれない思い、煌めいた涙にもみえる。17世紀オランダ、デルフト。フェルメールの生きた世界。真摯に生きた人々の息づかいが聴こえる。アトリエにひとときいられた。幸せな時間。2014/04/29

ぷう

20
想いを伝えあったわけでもなく、抱擁一つないのに お互いの想いが満ち溢れていて息苦しくなるほど。父の不幸な事故で画家の家に仕える事になったフリートは賢く美しい故に決して落ちてはいけない線を見極め、熱情を秘めながら綱渡りのように歩いていく。フィクションではあるのだろうが、表題にも表紙にもなっているこの絵の少女の視線の強さ、問いかけるような 責めるような表情。強いられて少し開いた口元。想像力を掻き立てられる官能的で心がざわつく作品でした。2013/10/20

アカツキ

12
フェルメールの作品「真珠の耳飾りの少女」の謎のモデルを主人公にした小説。タイル職人の父親が失明し、フェルメール家に女中として働かざるを得なくなった少女フリート。フェルメールの家族との確執、家族にも言えない秘密の仕事、主人フェルメールへの許されない想いと現実的な選択に揉まれた末、強い女性に成長したフリートを見ることができて満足。面白かった。フェルメールの意地悪な娘コルネーリアは頬を叩かれるのがお似合い。2019/11/19

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