新しいイギリスの小説<br> イリワッカー〈上〉

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新しいイギリスの小説
イリワッカー〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 361p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560044780
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

 「イリワッカー」とはオーストラリア口語で「プロのペテン師」のことを指す。当年139歳のおそろしく元気なペテン師が語る滑稽にして感動的なホラ話の中に、親子三代の確執とあの大陸の歴史が浮かび上がる。いま最も生きのいいブッカー賞作家による現代小説の壮大なる傑作、ついに邦訳なる!

内容説明

百三十九歳の詐欺師が語る法螺話が、そのまま広大なオーストラリアの歴史につながる。『百年の孤独』オーストラリア版とも評された、ブリリアントな俊英のおかしなおかしな大長編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

82
ブッカー賞を2回も受賞しているオーストラリア作家が書いたオーストラリア版100年の孤独、という期待をもって読み始めたせいか、少し肩透かしな感じ。130歳以上生きている詐欺師(オーストラリア現地語ではイリワッカー)の語りだ。話は彼が30歳くらいの時から始まる。オーストラリア文学に馴染みがないからか、作者独特なのか、話の進み方が独特で、とんどん先に読み進んでいくが、やはりマルケスとは比べるレベルではない気がする。2015/08/05

扉のこちら側

78
2016年740冊め。【208-1/G1000】タイトルはオーストラリア現地語で詐欺師の意らしい。自称130年以上生きている詐欺師が語る、約100年にわたる物語なのだが、豪州文学に全くなじみがないので「そういうものなのか」くらいであまり深く読み込めない。移民国家らしい葛藤だとか宗主国の英国への感情はわかる。下巻でどうなるか。2016/09/19

NAO

48
イリワッカーとは、オーストラリアの口語で、いかさま野郎、本職のペテン師を意味する。語り手は、ハーバード・バジャリー、なんと御歳139才。彼は、根っからの大嘘つきで、口からでまかせを言い続けて生きてきた飛行機乗りで自動車のセールスマン。生粋の愛国者で陽気でいけいけな感じの彼の語りを楽しみながら、下巻へ。2022/07/19

おおた

9
オーストラリアの片田舎で139歳の爺様が己の生涯を振り返る。爺様の必殺技は中国人仕込みの姿消し。本当に消えてしまう。しかし、そんな術はほっといて、拾った毒蛇と一緒に複葉機で空を飛ぶ。不時着した家で出会った娘に恋をして、そこから3世代を見つめてきた彼の渾名はイリワッカー。「本職のペテン師」という渾名を頂戴した男の明日はどっちだ!2013/04/01

秋良

3
【G1000】ペテン師男の人生と、彼が出会った人たちのエピソードで語られるオーストラリア近代史。移民国家でもアメリカとは少し印象が違う。当時のカトリックやユダヤ人がどういう待遇だったのかが、いまいち分かりづらい。2017/05/04

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