出版社内容情報
「肉ジャガとステーキに見る日米文化の差異は」、「インドで犬に咬まれた私は、インド人医師からいかなるアドバイスを受けたか」、「英国の大臣はいかに英語の綴りを知らないか」etc、現代アメリカ小説の名翻訳家による初のエッセイ集。すこぶる愉快で、ちょっとためになる話が満載。
内容説明
P・オースター、S・ミルハウザー等の名訳で知られる現代アメリカ小説最良の翻訳家、初のエッセー集。
目次
狭いわが家は楽しいか
アメリカにおけるお茶漬の味の運命
ハゲ頭の向こう側
礼儀正しさのパイナップル
天は自ら愛する者を助く
すてきな16歳
と考えるのは私だけだろうか
愛なき世界
ひじきにクロワッサンにうどんに牛乳〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
60
アメリカ小説の名翻訳家によるエッセイ。30年前の発行だが、絶妙な感じで面白し! たとえば、こんな文章――。『お辛いのがお好き』<英語では「辛い」をhotという。「熱い」と同じである。つまり、hot foodといえば「熱い食べ物」「辛い食べ物」の両方を意味しうるわけだ。実に紛らわしい話で、これは英米人にとっても混乱の種となる。/紛らわしいといえば、日本語の「辛い」もずいぶん紛らわしい。「からい」でも「つらい」でもあるわけで、時には前後を読んでもよくわからないことがある。『お辛いのがお好き』なんちゃって>。⇒2023/07/30
NагΑ Насy
4
図書館。生半可版英米文学演習のタイトルはこの生半可な学者のエッセイから。2014/12/18
xtc1961ymo
4
翻訳家の柴田先生のエッセイ、半径5メートル以内の日常から翻訳という事象をとおして、思いがけない驚きとユーモアの場所まで連れてってくれます。ニコルソン・ベイカーの小説「中二階」にも触れてます。この時点ではまだ翻訳家も決まってないようでした。「貧乏について」が面白かった。そう、貧乏と貧乏性は違うのだ。2014/10/09
LS
2
猫も食わないA定食の話がすき。2016/09/17
まろ
1
柴田先生の文章、面白いなあ。きっと講義も面白いんだろうなあ。いつかこっそりもぐってみたい。アメリカ文学に限らず、いろーんな本をどんどん読もう、と思わせてくれるエッセイでした。2013/02/22