目次
会津城
千代田城
多宝塔
ストゥーパ
安土城
望楼型天守
ブラッチャーノ城
カステロフィリア
ノイシュヴァンシュタイン
マシュクールの城
エルゼベート・バートリの城
カルヴェ美術館
サドと頭蓋骨
姫路城
バスティーユ
ピラミッド
前方後円墳
五重塔
テアトロ・オリンピコ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
17
表題のカステロフィリア(城砦愛好)は著者の造語。本書は数ある澁澤龍彦の本の中では、読メでもわずか6登録とマイナーな存在。日本の城では信長の安土城(実に壮麗なものであったらしい。見てみたかった)と姫路城(オサカベ狐と鏡花の『天守物語』を中心に)などがとりあげられている。ただ、全体としては、もっぱらプロヴァンスのラコスト城とその城主であったサド侯爵にまつわる、この著者の博覧強記が語られる。そして、18世紀人であったサドにとって「城とは裏返しにされた牢獄であり、牢獄とは裏返しにされた城である」と結論付ける。2012/10/22
hgstrm2
3
非常に面白かった。地球儀をくるくるまわして弄んでいる信長のイメージがあまりにもリアルで凄みあり。澁澤がラコストを訪れた際のくだりにしんみり。ピラネージとサドが同時代人というのも興味深い。澁澤こそ書斎という城に閉じこもっていた人のように思われているが、それは巌谷先生も言われるように誤解だと思われる。2017/05/31
澤水月
0
910219