出版社内容情報
「証言のもつ感情的な力」を体感できる通史の決定版
本書は最新研究を踏まえ、ナチ体制とホロコーストの全体像を概説する画期的な通史。著者とそのチームが二五年間にわたって取材・収集した膨大な証言が随所に引かれ、生存者の証言はもちろん、加害側に立った人びとの告白、迫害を目撃した傍観者の声も多数採用されている。本書はそれら「証言のもつ感情的な力」と、ナチ国家の政策形成や権力政治に関する分析の双方を結びつけた、他に類を見ない歴史書と言える。
著者は歴史家であり、BBC歴史番組で多数の受賞歴を誇る映像制作者でもあった。本書の記述の要所要所には、取材・収集した多様な証言が効果的に織り込まれ、まるで優れた映像作品を彷彿とさせる作りとなっている。あたかも証言者が目の前で語っているかのような視覚的、聴覚的なイメージが立ち上がってくるのだ。読者は、証言を通じてナチ犯罪の凄惨さを生々しく体感し、証言者の体験に心を揺さぶられる。それと同時に、証言からは証言者がナチ体制崩壊後に歩んだ道をうかがい知ることができ、それもまた時として読者に深い衝撃を与え、思索に向かわせる。
アントニー・ビーヴァー、イアン・カーショー推薦の書。
【目次】
プロローグ
第1章 憎悪の起源
第2章 ナチの誕生 一九一九-一九二三年
第3章 革命から投票箱へ 一九二四-一九三三年
第4章 権力の強化 一九三三-一九三四年
第5章 ニュルンベルク法 一九三四-一九三五年
第6章 教育と帝国の建設 一九三五-一九三八年
第7章 急進化 一九三八-一九三九年
第8章 人種戦争の始まり 一九三九-一九四〇年
第9章 西欧における迫害 一九四〇-一九四一年
原注



