出版社内容情報
与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nightowl
1
ヤクザの情婦に恋をした若旦那の人生や如何に。解説で「桜姫東文章」の桜姫を男に変えたおもむきがあると書かれていることに深く頷く。育ちの良さが抜けない放蕩者が堕落し荒んだ演技をするのと、一般的な生活者では出ない囲い者の色気を出せるかがポイントの作品なのだろうと思う。定番上演となる二幕から四幕以外は既視感が強い(伝家の秘宝盗難、女性の自己犠牲、生き血云々)上に粗筋を読むだけでもだらだら長く、確かに簡潔さが欲しい。それにしても、♪死んだはずだよお富さん〜の軽いメロディーに隠された与三郎の暗い転落過程が重い...2023/04/03
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