シラミとトスカナ大公

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 398p/高さ 20X15cm
  • 商品コード 9784560028537
  • NDC分類 498.023
  • Cコード C0022

出版社内容情報

 17世紀イタリアにおける人々の生活と、それを揺り動かす疫病という「見えない敵」との闘いが、詳細な史料を駆使した迫真の筆致で描かれ、当時の社会の動静が鮮やかによみがえる。人間を混乱に陥れる疫病の社会史は、エイズにみられる「感染症と社会」といった現代的なテーマと重ねることができる。

内容説明

見えざる敵との闘い。17世紀イタリアにおける人々の生活と、それを揺り動かすペストの大流行が、史料を駆使した迫真の筆致で描かれ、当時の動静が鮮やかによみがえる。疫病の社会史。

目次

第1部 シラミとトスカナ大公(飢饉・失業・疫病;都市環境 ほか)
第2部 クリストーファノとペスト(ペストと闘うコミュニティー;行動するクリストーファノ)
第3部 モンテ・ルーポの城柵を壊したのは誰か?(公衆衛生局と聖職者;モンテ・ルーポのペスト ほか)
第4部 1630年トスカナにおける職業としての医師(1630年の調査;医師の数とその分布状況 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

人生ゴルディアス

4
黒死病に関する本は割りと邦訳で出ている気がするけれど、一部の地域について詳しく書いてあるのって珍しい気がする。17世紀初頭のトスカーナ公国についての、衛生局の活動や権力体系や、地元との軋轢なんかが詳述してあってとても参考になった。特に揉め事を起こした村の担当になった聖職者の章はすごく面白かった。裁判の落ちがないのは残念(著者も残念がっていた)。あと、貧民への援助に関して物価についての記述も多くて嬉しかった。もともと著者は経済畑で貨幣の歴史も詳しいらしい。2018/04/30

遊未

3
17世紀、イタリアのトスカナ地方で発疹チフス、さらに恐ろしいペストに立ち向かう公衆衛生局の記録。疫病の原因がわからない時代に経験からくる知識のみしかなく、現在の九州の鶏インフルにように人々が指示や命令に応じてくれる訳でもない。富める者は別荘を隔離病棟に提供したい訳がなく、貧しいものは汚染されているからと服や寝具を処分する訳にいかない。責任者に命じられた人間の命の危険にもさらされながらの報われない努力が胸を打つ。当時の医者分布も統計的に書かれている。2014/04/17

sekaisi

1
コロナの今、昔と同じじゃん。2019/10/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/2160232
  • ご注意事項