空を引き寄せる石

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560027950
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

目のくらむような瞬間。読むことの至福。研ぎ澄まされた五感と言葉の結晶。

目次

飛ぶ前に

石の変身
うなぎや
晴れ間のベンチ
江ノ島
深沢七郎のエル

オオスケ、コスケ
夏至〔ほか〕

著者等紹介

蜂飼耳[ハチカイミミ]
1974年6月3日、神奈川県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。著書に、詩集『いまにもうるおっていく陣地』(紫陽社、第五回中原中也賞)、『食うものは食われる夜』(思潮社、第五六回芸術選奨新人賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みるみる

23
作者の蜂飼さんは詩人。さすが詩人だけあって物事に対する“目で見る力”つまり観察眼が凄くある人だと思った。この人の感性で物事を見ると、様々な物事や場所の意味合いが変わってくる。蜂飼さんは詩について“言葉の手を握って、引いて、普段の場所から連れ出し、新しいものの見方を示すもの”と言う。これは詩に限らず色んな本に在る文章にも言えることで、 改めて様々な本を読んで色んな人々の考え方を吸収して更なる感性を高め、深い洞察力を磨いて行きたいと思った。某アニメのキャラとかが持ってる“第三の目”のような能力を欲しいな(笑2015/11/10

メタボン

21
☆☆☆★ 旅に出た先で気づいたことを漏らすように書くエッセイが好きだ。「姫川」のひすいの話、「その人は黒かった」の即身仏の話、「波を数える蛤」の蜃気楼の話など。2018/10/10

Roy

17
★★★★★ 「言葉の手を握って、引いて、普段の場所から連れ出し、新しいものの見方を示すもの」蜂飼耳は本書で詩についてこのように述べている。これは詩だけでなく、そのもの文筆家の役割のような気がしてならない。このような意識をしている文章や言葉を読むと、自分自身の薄汚れた魂が浄化していくのが良くわかる。つまり毎日死に近づいているということ。それも上質な浄化である。2009/04/05

14
とても良い。とても好き。それ以外の言葉で彼女のエッセイは表現できないし、する術を自分は知らない。これほどまで日々の些細な物事に対する「言葉」を大事に見つめる瞳を持っているのだから、彼女の詩を理解できないのはやはりその域に達していないからだと思う。<詩を読むときに生まれるのは「答え」ではなく「体験」なのだ>。その体験ができる身体にまだできていないよ。自分の世界を見る解像度の低さに驚かされる。2015/02/08

不在証明

9
「階段と私の関係」―階段の上り心地、ってなんだろうか。のぼりごこち。階段の上り具合に違いがあるなんて、気にしたことがない。階段は通り道、(別の空間への)、だから本を読むには、これから本の世界へ旅立とうとする人にはぴったりの場所、と著者は言う。あぁ、それはわかるな。脚立に上って高所にある本を手に取った時に、そのままその場で読み耽ってしまうのも、同じような理由からだろうか。本書で、蜂飼耳の文集は出ているものすべて読んだことになる。『空を引き寄せる石』『空席日誌』の二冊が特に、文章が錬磨されているように思う。2016/08/23

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