出版社内容情報
『ゲド戦記』の巨匠ル=グウィンによる、辛口でユーモアあふれる評論・エッセイ集。「戦う怒れるおばさん」として、男性・白人中心の社会を斬る! SF・ファンタジーの未来がわかる名著。
内容説明
「ハンドバッグを振り回して戦う怒れるおばさん」が、男性・白人中心の社会を斬る。SF・ファンタジーの未来がわかる、辛口で、ユーモアあふれる評論・エッセイ集。『ゲド戦記』の巨匠による文学・フェミニズム・物語論。
目次
スペース・クローン
ジェンダーは必然か?再考
家族計画の道徳的および倫理的意味
暗い嵐の夜でした、あるいは、なぜ私たちは焚き火のまわりに集まるのか?
「ろくろ」を回す
物語をめぐる考察
世界の創造
飢え
土地の名前
ある王女様の物語〔ほか〕
著者等紹介
ル=グウィン,アーシュラ・K.[ルグウィン,アーシュラK.][Le Guin,Ursula K.]
1929年、カリフォルニア生まれ。『闇の左手』と『所有せざる人々』でSFの二大賞ヒューゴー賞、ネビュラ賞のダブル受賞を二度も果たした。ファンタジーの傑作『ゲド戦記』も高い評価を受け、「SF界の女王」と呼ばれている。「フェミニズムの旗手」としても積極的に発言と行動を続けている
篠目清美[ササメキヨミ]
1953年生。1979年東京女子大学大学院修士課程修了。1981年ブランダイス大学大学院修士課程修了。アメリカ文学専攻。東京女子大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roughfractus02
10
冒頭からクローン、ジェンダー、家族計画のテーマで、性差が生物的/社会的区別の混同から差別となる点をフェミニズム的論調で突く作者は、さらに社会的差別を法と習慣の両面から捉える。が、言語と意識でできた法は無意識が作る習慣や行為を変えられない。ここから本書は、焚き火に集まる人々から宇宙を器と見なして「ろくろ」を回す創造者を夢想した人々を辿り、無意識の古層に踏み込む。世界を変えるには自分を失うだろう「端っこ」に向かい、世界を創造し復活させた踊りを踊るのだと本書はいう。詩や物語のリズムやトーンを生むのはこの踊りだ。2024/01/28
shou
2
ル=グウィンが過去の女性作家たち(主にヴァージニア・ウルフとか)への言及を交えながら辛口にフェミニズムを語る講演録など。本人が心変わりの記録といっているだけあって、思考の変遷が辿れるようになっている。2017/08/01
isbm
0
★★2017/09/24
じゅういちじゅうに
0
翻訳がちょっと……だけどすごく面白い。このひとは本当に活発というかエネルギッシュというか、わたしの尊敬する作家といったらまずこのひとである。2008/09/02