赤軍記者グロースマン―独ソ戦取材ノート1941‐45

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  • サイズ B6判/ページ数 520,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560026243
  • NDC分類 209.74
  • Cコード C0022

出版社内容情報

スタリングラード攻防からベルリン攻略まで、「戦場の非情な真実」を記す。20世紀ロシア文学の最高峰グロースマンが見聞した戦場の実態。

内容説明

「20世紀ロシア文学の最高峰」ヴァシーリイ・グロースマン。スタリングラート攻防戦からクールスク会戦、トレブリーンカ絶滅収容所、ベルリン攻略戦まで、作家が最前線で見聞した“戦争の非情な真実”を記す。

目次

第1部 ドイツ軍侵攻の衝撃―一九四一年(砲火の洗礼(八月)
悲惨な退却(八~九月)
ブリャーンスク方面軍で(九月)
第五〇軍とともに(九月)
ふたたびウクライナへ(九月)
オリョール失陥(十月)
モスクワ前面へ撤退(十月))
第2部 スタリングラートの年―一九四二年(南西方面軍で(一月)
南方での航空戦(一月)
黒師団とともにドネーツ河岸で(一~二月)
ハーシン戦車旅団とともに(二月)
「戦争の非常な真実」(三~七月)
スタリングラートへの道(八月)
九月の戦闘
スタリングラート・アカデミー(秋)
十月の戦闘
形勢逆転(十一月))
第3部 失地回復―一九四三年(攻防戦の後(一月)
祖国の領土を奪回(早春)
クールスク会戦(七月))
第4部 ドニェープルからヴィースワへ―一九四四年(修羅の巷ベルジーチェフ(一月)
ウクライナ横断オデッサへ(三~四月)
バグラチオーン作戦(六~七月)
トレブリーンカ(七月))
第5部 ナチの廃墟のさなかで―一九四五年(ワルシャワとウッチ(一月)
ファシスト野獣の巣窟へ(一月)
ベルリン攻略戦(四~五月)

著者等紹介

ビーヴァー,アントニー[ビーヴァー,アントニー][Beevor,Antony]
1946年、ロンドンに生まれる。陸軍士官学校に学び、英陸軍将校として5年間、軍務に就く。除隊後は執筆活動に入り、“The Spanish Civil War”“Crete:The Battle and the Resistance”“Paris After the Liberation 1944‐1945”などを発表して高い評価を受ける。『スターリングラード運命の攻囲戦1942‐1945』(朝日新聞社)でサミュエル・ジョンソン賞など多数受賞する

川上洸[カワカミタケシ]
1926年京城(ソウル)生まれ。旧制東京大学文学部言語学科卒。スラヴ語専攻。旧ソ連大使館広報部、APN通信社東京支局に勤務ののちロシア語、ポーランド語、英語からの翻訳に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ケイ

127
グロスマンの言葉を残そうとした作者のアントニー・ビーヴァーの信念を感じる。ロシアの前線で、時に武器を持ちながら取材し続けベルリン陥落まで見届けたグロスマンの、公平・冷静だが行間に深い人間性を感じさせる文章を、彼の行進に合わせて解説を交えながら紹介。グロスマンの文章の理解を深めるための構成と解説であり、この作者自身にも興味を持った。スターリングラードからモスクワは目の先。ロシアの人は怖かっただろう。それがベルリンまで到達した時の感慨すらグロスマンもビーヴァーも客観性を失わずに描写している。おすすめ。2017/01/19

ジュン

12
ワシリー・グロスマン。『人生と運命』の作者としてしられる彼が従軍記者として戦争とどう向きあったか。母の死やトレブリンカ強制収容所跡地への歩みが悲痛だ。プロパガンダ(煽り宣伝)に終始した同じユダヤ系記者イリヤ・エレンブルグとの対比が興味深い。正義感があるにはあるのだが、器用にへいこら生きるのがうまかったエレンブルグ。バランス感のある正義感をおしとおしたグロスマン。悩みが深いほど精神は偉大だとするのはロマン主義の幻想だというが、本書をよんで同じことが言えるだろうか。2016/02/01

sasha

10
ずっと私の書棚の一画を占領している大作『人生と運命』を読む前の予備知識として。独ソ戦の際に赤軍に従軍し、スターリングラード攻防戦、クルスク会戦、ポーランド進撃、ベルリン陥落などの体験は、戦後の作家としてのグロースマンに大きな影響を与えている。ただ、ウクライナ出身のユダヤ人であった為、戦後は不遇であったのだよな。ソ連視点での独ソ戦として参考になる部分が多いが、注目はポーランド内のユダヤ人絶滅収容所のレポ。2019/04/09

富士さん

5
社会調査を勉強しなおしてから読みなおすと、グロースマンの質的調査としての仕事に目が行きます。戦線で一息ついた兵士や家族を殺された難民、ピリピリした司令官から巧みに話を聞き出す能力は、それを見事な文章で発表するのと同じくらい稀有な能力を要する仕事です。そして、歴史の流れから見ると、例外的で些細で無意味な個々の人々のエピソードを丹念に集め、記述することが、命の代数化と統計化から生まれるおぞましい無関心とその結果としての死に抗することであり、それこそが質的な調査をすることの意義なのだと思い至らせてくれるのです。2018/08/05

そのあとに続く

4
ドイツのソ連侵攻の時から従軍記者として赤軍と行動を共にした、世間知らずのグロースマンによるメモ書きの断片を誠実な編者がうまい纏めあげる。一般兵士や民間人の声を丹念に拾い上げられること中心に時は進む。また、スターリングラード攻防を終えたあとにナチのウクライナでの反ユダヤ主義行動(遺体の焼却灰の)をスターリンはある意味黙認するかのように作家には思えたのだろう。初期段階で彼の地は民族による差別撤廃は公式見解だったはずだが。ベルリン陥落。作家が信じていた軍部の醜聞を見るにつれ、ただ沈黙が殖えていく。マルクスの理解2013/02/25

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