出版社内容情報
カントの思想の展開を原典に即して克明に分析すると同時に、批判的観念論、道徳、目的論的世界観等の立場を貫いた宗教哲学の豊かな姿を描き出す。
内容説明
宗教哲学の基本概念「神」「自由」「魂の不死」をカントの『純粋理性批判』『実践理性批判』(上巻)、『判断力批判』(下巻)のなかに探り、のちの「倫理的神秘主義」哲学の展開の端緒となった著者最初期の画期的労作。
目次
第1部 『純粋理性批判』の「宗教哲学的スケッチ」(「宗教哲学的スケッチ」と批判的観念論の「宗教哲学的プラン」との関係;先験的理念の体系と宇宙論的理念の体系と「三つの理念の図式」との間に見られる関係;自由の本質およびこれと相関的な二つの世界の構造;最高善の問題と神および不死性の二理念との関係;『純粋理性批判』における宗教哲学の全体的構造に関する回顧、特にプランとスケッチの関係および二つの思想の歩みについて)
第2部『実践理性批判』(『実践理性批判』に対する問題の提出;「分析論の批判的吟味」および『宗教論』第一篇における自由の問題;「弁証論」における最高善と要請の問題;結論。『実践理性批判』における宗教哲学のプランおよびその意義)
著者等紹介
シュヴァイツァー,アルベルト[シュヴァイツァー,アルベルト][Schweitzer,Albert]
1875‐1965。アルザスの生まれのプロテスタント神学者、哲学者、医者、音楽家。1952年ノーベル平和賞
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