出版社内容情報
ヘーゲルの弁証法的方法の形成を広範な歴史的視野のもとに跡づけ、それがいかに深く経済学的認識と結びついていたかを解明した大著で、ディルタイをはじめとする在来の青年ヘーゲル研究を乗り越え、弁証法成立の歴史を見事に明らかにした画期的労作。ルカーチの歴史哲学観を知る上でも重要な評伝。
内容説明
ヘーゲルの弁証法的方法の形成を広範な歴史的視野のもとに詳細にあとづけ、弁証法成立の歴史をみごとに解き明かした画期的労作。経済学的認識と哲学的思考の展開を若きヘーゲルに寄りそって大胆に論じている。ルカーチの歴史哲学観を知る上でも重要な評伝。
目次
第3章 客観的観念論の基礎づけと擁護―イェーナ、1801―03年(シェリングのフィヒテからの離反におけるヘーゲルの役割;主観的観念論の批判;倫理学における抽象的個人主義への反対;初期イェーナ時代におけるヘーゲルの歴史観 ほか)
第4章 シェリングとの決裂と『精神現象学』―イェーナ、1803―07年(シェリングとヘーゲルの差異の成熟とその決裂;『精神現象学』時代におけるヘーゲルの政治的心情と歴史観;『精神現象学』の構造の素描;『精神現象学』における哲学的中心概念としての「外化」)