出版社内容情報
伝統的・体験的哲学の抽象性や人為性を排して、具体的経験とその真の構造を探究したジェイムズ哲学。フッサール現象学の先蹤として、彼のプラグマティズムは近年ますます注目をあびている。思考される前に感ぜられる「純粋経験」から生じる「感じ」を生の流れとし、そこから世界の意味を捉らえようとする。
目次
1 「意識」は存在するか
2 純粋経験の世界
3 事物とその諸関係
4 いかにして二つの心が一つの事物を知りうるか
5 純粋経験の世界における感情的事実の占める位置
6 活動の経験
7 人本主義の本質
8 意識の概念
9 根本的経験論は独我論的か
10 「根本的経験論」に対するピットキン氏の論駁
11 人本主義と真理―再論
12 絶対論と経験論