出版社内容情報
ニーチェの著作には、イロニー、機知、パロディなど「笑い」の表現が多い。本書は、笑いがあらゆる価値の転換をめざすその思想表現の有力な武器となっていることを指摘し、その重層的構造を明らかにする画期的な論考である。ここに、笑わぬイエスの対極像として、笑う予言者像が鮮明に立ち現われる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のりまき せんべい
1
最初の方を読んで大体言いたいことは分かったが、途中から微妙な差異を強調し始めて(「アンビバレントなイロニー」だの「イローニッシュなユーモア」だの「風刺的イロニー」)良く分らなくなったから辞めてしまった。ニーチェの思想が不透明に思える理由は、丁度、オリジナルストーリーを読まずにセカンドスートリーだけを読んでも面白みも何も分からないのと同じことに気付いた。また、いつかトライしたい。2012/04/26
konzow1
0
ニーチェの著作の中に見られる、宗教的な既成概念を覆す試みであったり、哲学者を動物に例え揶揄したり。ニーチェ自身の想像力とユーモアさと情報量の豊かさに圧倒された。特にニーチェのラディカリズムには、驚愕した。引用すると、『「美徳は最も高価な悪徳である。それはそうであり続けなければならない。」この場合「美徳」という概念が「悪徳(人の道にそむく心や行い)」によって正反対の意味ニュアンスに変えられて、また「新たな美徳」という概念を形成しようとしている。 2015/09/12
mikuriya
0
ひたすらニーチェのギャグの解説をする本。読むのが苦痛で、いまいち存在価値がわからない2016/12/19
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