出版社内容情報
蘇我氏が伝統的な神祇信仰にも深く関わっていたことは殆んど注目されておらず、また有名な葛城県侵害なども同氏の単なる専横の一つとして片づけられている。著者は蘇我氏による一連の祭祀行為をつぶさに検討すると共に、人物伝承をもとに葛城氏の実態を追究し、蘇我氏の政治戦略の全貌を解明する。
内容説明
蘇我氏は仏教のみならず伝統的な神祇信仰にも深く関わっていたこと、葛城氏の故地に異常な執着を示していたことに着目し、その一連の宗教儀礼を通して蘇我氏の政治戦略の全貌と謎の大豪族蘇我氏の実態に迫り、継体王朝成立の背景を浮彫りにする。
目次
序 蘇我氏への新たな視点を求めて
第1章 蘇我氏と神祇祭祀
第2章 蘇我氏と殯宮儀礼
第3章 蘇我馬子とその儀礼
第4章 蘇我氏と巫覡・童謡
第5章 蘇我氏の祖廟と寿蔵
第6章 葛城襲津彦と渡来氏族
第7章 襲津彦の後裔と葛城氏の盛衰
結語 蘇我氏の野望と継体朝成立の背景



