出版社内容情報
遊女の古語は「あそびめ」で、「あそび」は本来、豊穰儀礼としての「神あそび」であり、「あそびめ」は豊穰儀礼における巫女として、神の一夜妻を意味していた。この「あそびめ」と「あそびを=現人神=天皇」の歴史的関係を、豊富な民俗事例と対比しつつ詳細に検討し、日本人の性観念の根源に迫る。
内容説明
遊女の古語はアソビメで、豊穣儀札(神アソビ)における巫女として、神の一夜妻を意味していた。現人神としての天皇と遊女の歴史的関係を、民俗事例と対比しつつ詳細に検討し、日本人の性観念の根源に迫る。
目次
第1章 神遊びとしての性行為
第2章 天皇の「あそび」と遊女
第3章 一夜妻と人身御供
第4章 「初夜権」と成人式と遊女
第5章 神聖娼婦と日女
第6章 『万葉集』の遊行女婦
第7章 遊女と巫女
第8章 遊女と天皇
第9章 『梁塵秘抄』の遊女・傀儡女
第10章 傀儡女と天皇
第11章 白拍子と天皇
第12章 なぜ遊女は「衣通姫の後身」か
第13章 なぜ小松天皇の皇女を遊女の祖としたか
第14章 内裏の色好みの遊女と天皇
第15章 宮廷の遊女
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Junichi Watanabe
2
#読了 。遊女や巫女、白拍子など漂白する女性達と天皇との関係を様々な文献論考より考察した一冊。中世以前は神と性、聖と賎が入り混じっていた。決して現代の感覚では読むと違和感でしかない。今日のジェンダー史観に代表される女性観や科学的史観では、この中世の天皇を取り巻く男女関係は理解出来ないだろう。2024/08/31
メーテル/草津仁秋斗
0
遊女と天皇の関係を、有名所からあっと驚く解き方まで、様々な側面から解きほぐしていった本。なかなか面白かった。2015/06/29
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