内容説明
千字文は四字一句、250句から成るいわゆる四言古詩である。その成立については諸説があり、また別種の千字文もあったようだが、一般には梁の周興嗣(470?―521)の作がよく知られている。本書掲載分は智永という落款がないため王羲之の書として奈良朝に舶載され、聖武帝御遺愛品として東大寺へ献納された1巻で、嵯峨天皇のとき正倉院から内裏に移され、やがて民間に流出してしまったもののようである。
千字文は四字一句、250句から成るいわゆる四言古詩である。その成立については諸説があり、また別種の千字文もあったようだが、一般には梁の周興嗣(470?―521)の作がよく知られている。本書掲載分は智永という落款がないため王羲之の書として奈良朝に舶載され、聖武帝御遺愛品として東大寺へ献納された1巻で、嵯峨天皇のとき正倉院から内裏に移され、やがて民間に流出してしまったもののようである。