内容説明
日本農業に「絶望」してはならない。「もうからない」農業から脱却する。3つの座標軸による食と農の新しい方策とは。農業交渉、BSE問題など政策立案に携わった筆者による「将来の農業」のための提言集。
目次
第1章 なぜ食料自給率は劇的に低下したのか
第2章 農業の衰退から反転することはできるのか
第3章 日本は国際化の中で農業・農村をどのように保護していくべきか
第4章 米の管理制度転換のゆくえ
第5章 優良農地はどうやって確保すべきか
第6章 食品の安全性向上と消費者の信頼確保の方策
第7章 食と農の危機的状況を乗り越えるために
著者等紹介
武本俊彦[タケモトトシヒコ]
農林水産政策研究所長。1952年東京都生まれ。1976年東京大学法学部卒業。1976年農林省入省。1992年食糧庁総務課調査官兼企画課。1996年構造改善局地域計画課長。1998年食糧庁企画課長。2000年大臣官房企画室長。2005年衆議院調査局農林水産調査室首席調査員。2011年8月農林水産政策研究所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
2
マルサスの人口論を想起すれば、人口減少なら食料総量も減少していくので、TPPで自給率が減るとはいえ、どうなるかと思えた。農政の失敗が書いてあるものの、今後が大事なのである。6次産業論の再燃がこの3年で起きてきたが、農業では儲からないので安易にミックスしてしまうというものでもない。TPPではさらに1次産業や2次産業の従事者が減り、3次産業もサービス業面で3分の1はTPPに影響を受けるのが想定されるため、産業バランスのよい国民経済を築く必要を感じた。救いは金子勝先生の影響がいい面で受けている本という点である。2013/03/27