内容説明
同じ家族農業経営であっても失敗してしまう経営と他方では持続成長していく経営があり、経営研究には両者を比較することによって家族経営の持続力育成に寄与しようというミッションがある。本書では離農した経営の要因分析がなされず少なくとも持続力のある経営を取り上げているため、反面教師としての失敗事例との比較分析がなされていない。しかし異なった経済的性格を持つ農家間の競争関係を新しい分析手法で明らかにしている。
目次
総論 家族農業経営の現在
第1部 苦境下での家族農業経営の柔軟な経営展開(柔軟性、底力を見せる農家;事例にみる柔軟な取り組み、底力 ほか)
第2部 日本農業を支える多様な家族農業経営―その存在形態と持続性の論理(多様な家族農業経営の類型と持続性の論理;事例紹介 ほか)
第3部 欧米の家族農業経営の動向(ヨーロッパの家族農業経営の多様就業活動Pluriacitivityと企業形態の転換;アメリカの家族農業経営)
第4部 家族農業経営者の経営教育とケースメソッド―ケーススタディのためのケース作成(農業経営の展開過程から学ぶケースメソッド研究;北海道畑作型農業経営における規模拡大と多角化の展開事例 ほか)
著者等紹介
金沢夏樹[カナザワナツキ]
東京大学名誉教授
松木洋一[マツキヨウイチ]
日本獣医畜産大学食料自然管理経済学教室教授
木村伸男[キムラノブオ]
岩手大学農学部教授
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