内容説明
本書では、矢継ぎ早の政策転換に翻弄されることなく、むしろその本質的な意味を解読する作業を通じて、少なくとも10年先の、できれば20年先のコメ経済とコメ政策の着地点を探る姿勢を保持するようつとめた。コメ経済の実態を把握し評価するさいに、フードシステム研究の観点を重視した。経済学の思考方法をつらぬく一方で、コメの生産から流通に至る各段階の実務に携わる方々から、できるだけ多くのことがらを学ぼうと心掛けた。
目次
第1部 コメ政策の経済分析(コメ政策の基本方向;コメ経済の基礎構造と政策選択;コメの生産構造と村社会;コメ生産調整の評価とその代替政策としての余剰米隔離政策の実現可能性 ほか)
第2部 食糧法と「新たな米政策」(食糧法の基本構造;食糧法下のコメ流通;食糧法と「新たな米政策」)
第3部 提言:21世紀のコメ経済とコメ政策