内容説明
これまで米加工業をめぐる政策的な課題や企業の経営戦略について整理された議論はほとんどなかった。米加工業にとって原料となる米の割合は20%弱であるが、その付加価値を配慮すれば、その役割は国民経済的にも大きい。このテーマは、1996年千葉大学園芸学部での第3セッション「新食糧法下における米の加工・流通問題」として報告され、討議されたものである。この時点ではそれぞれの産業が新食糧法下でいかなる原料調達をとり、フードシステムの構造変化に対応した戦略をとれるかどうか、についての展開方向を明示しにくかったが、2年経過してから内容の再検討と整理をしている。
目次
第1章 新食糧法と加工原料米の政策的課題
第2章 酒造業における規制緩和と原料米確保
第3章 米菓産業の特異性と原料米調達
第4章 加工米飯の技術革新と発展条件
第5章 新食糧法下における米加工業の原料調達と企業行動