出版社内容情報
世界的にみても特異な権利とされる日本の漁業権はいかに成立したか。北陸・能登と瀬戸内を舞台に、丹念に近世文書をたどりながら、その成立、変容の過程を裏づける。地域別に分類した約800点の文献リストを付す。
目次
序章 近世漁村史研究の動向と方法
第1章 近世漁村と「地録網録制」の再検討
補論 越中の漁場利用形態と網録の史料的検討
第2章 「地録網録制」成立条件としての漁業技術と漁業慣行
第3章 村落構造の変化とブリ網経営
第4章 漁業秩序の近代的再編とブリ網経営
終章 近世的漁業権成立の二つの原理と能登内浦ブリ網漁業