出版社内容情報
三河湾に浮かぶ人口540人の小さな島。子どもたちへの進路(進学)指導が、島の過疎化に拍車をかけているのではと悩んだ教師たちが、島の問題を見つめ、その対策を考えることで生きる力を切り開く教育をめざす。
内容説明
子どもたちが将来島外で生活する場合には、自分一人を頼りに生活を切り開いていかねばならない。島に残れば残るで衰退していく島の立て直しをはからねばならない。知識偏重の教育で、その力がつくのだろうか?将来は島に生きるか島から出て生きるか、いずれにせよ自己を生かす生き方を子どものうちから考えねばならないことは、むしろ島に生まれたすばらしい幸せではないのか?島の未来と子どもの未来の「板ばさみ」を超え、子どもたちの「島を思う心」と「生き方」を結ぶ、地域に根ざす教育実践。
目次
第1章 進路指導は子どもと島の板ばさみ―島の教育の困難と可能性
第2章 「板ばさみ」を超えて―島の問題の発見と、生き方の確立を支援する教育
第3章 「生き方」と「島を思う心」を結ぶ―「新しい島の教育」構想と授業の実践
終章 子どもたちは何を学んだか―それぞれの未来、島の未来