出版社内容情報
現代の資本主義が、根源的生活原理の発現をどのように妨げているかを解析し、生活者自身が、自らの生活世界を自主的・共同的に管理し、形づくっていくことを可能にする”新しい政治経済システム”を展望する。
内容説明
現代資本主義の経済はゆきづまり、社会主義は破産した。生活者自身が、自らの生活世界を自主的・共同的に管理し形づくっていく“新しい政治・経済システム”が、いま、求められている。
目次
序章 国家独占資本主義の破綻と現存社会主義の破産(ケインズ的政策の破綻と市場原理への復帰;現存社会主義の破産と市場経済システムの導入;政治経済システムの底にある生活世界)
第1章 資本主義社会における国家と市場(市場の機能の二重性;市場の二重性に対応する国家の二重性;国家の共同=社会的機能と社会資本;官僚制がもつ情報処理・利害調整機能)
第2章 国家・市場から生活世界へ(官僚制の専門知識の限界と生活世界;生活世界の存在構造;市場原理と根源的生活原理の対立;日常的生活世界への社会資本の蓄積と根源的生活世界)
第3章 国家独占資本主義における国家と市場(国家の経済・社会への全面的介入;ケインズ的政策の本質的意義と限界;情報の独占と生産過程の管理;欲望の物象化と生活過程の支配)
第4章 新しい生活世界創出への社会運動の展開方向