出版社内容情報
舌になじんだ味噌汁を減塩の立場から否定し、近代栄養素学にもとづいて動物蛋白を偏重してきた食生活改善運動への疑問を実証的に提示。地域の風土・歴史に根ざした身土不二の科学。
目次
第1章 味噌汁と牛乳―二つの思い込み(減塩運動と味噌汁;栄養価が同じなら牛乳+肝臓=味噌汁?;乳糖の吸収と耐性の年齢・人種・民族差 ほか)
第2章 食性・食文化の成立と身体・自然―地理・歴史・季節(ヒトの食性と人間の食文化;無視されてきたヒトとしての食性;なぜヒトは牙や鉤爪をもたないか―形態的特徴からみた食性 ほか)
第3章 近代栄養学の地理的・歴史的制約(近代栄養学とフォイトの功罪;ベルツの見た日本人の食生活;ヒトにとっての「代用食」文化 ほか)
第4章 生きる場からの栄養改善(栄養学に生活感覚を;「日本型食生活」を日本でどう見直すか;食べものは栄養素の集合体ではない ほか)