出版社内容情報
原発事故によって無人の町になった原発のある大熊町や双葉町。そこでは原発災害の風景が次々と消え、がれきや除染土は中間貯蔵施設へ。そうした中で土地や家族を奪われた人の思いや願い、取り組みをつぶさに伝える。
【目次】
内容説明
白い車が止まっている道路は波打ち、アスファルトがはがれ大きな段差もあります。「防護服」を着た一人のほかには、人も動物も車も見当たりません。福島第一原発の爆発事故から1か月後、原発がある大熊町で目にした風景です。事故から半年後、町にあったダチョウ園では、取り残されながらも生きのびたダチョウが、人を見ると、エサを求めて近寄ってきました。すべての人が避難した大熊町や双葉町には、原発災害の風景や建物が残されていました。しかし事故から10年が過ぎたころから、事故前からある建物がつぎつぎと解体され、町の風景が大きく変わっていきました。除染や建物解体にともなう大量の廃棄物は、「中間貯蔵施設」に運ばれて処理されています。でも、「中間貯蔵施設」がつくられたところは、人びとが豊かな自然のなかで田畑を耕し、家族と暮らしていたふるさとの土地なのです。その土地で生まれ育った人たちは、「福島の『復興』のため」と自分に言い聞かせ、30年後には返してもらうという約束をして、土地を「中間貯蔵施設」に提供しました。「いつか、もう一度、田畑を耕したい」という願いをこめて。
著者等紹介
豊田直巳[トヨダナオミ]
フォトジャーナリスト。1956年、静岡県に生まれる。日本ビジュアルジャーナリスト協会(JVJA)会員。長年にわたり、イラクやパレスチナなどの紛争地で取材を続けるとともに、アジア各地の内紛・内戦などの「見えない戦争」を取材・報告してきた。また、児童労働や貧困問題など制度的な差別構造にもカメラを向けてきた。劣化ウラン弾問題やチェルノブイリの取材経験をもとに、東日本大震災後は福島を中心に取材活動を継続し、映画製作にも取り組む。取材で出会った人々が、困難に立ち向かう姿を記録し、人々の記憶に残る仕事を、と心がけている。『それでも「ふるさと」全3巻」(農文協)で第66回産経児童出版文化賞[大賞]受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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