出版社内容情報
今回の特集は「花の天敵利用/土壌病害対策」。
花卉の減農薬は野菜や果樹に比べて遅れていたが,薬剤抵抗性害虫が増え,薬剤散布労力も増すばかりのなか,いよいよ天敵利用をはじめとした減農薬栽培技術が広がり始めた。また,減農薬栽培された花の需要は,店内装飾用などを中心として徐々に高まりつつある。
また,トルコギキョウなどのリンドウ科の花卉ではフザリウム立枯病が全国的な問題になっている。それに対抗すべく,薬剤では消毒しきれない作土層深くまで消毒が行きわたる低濃度エタノールを用いた土壌還元消毒が普及しつつある。
本書では関連研究や事典収録の間に合わなかった事例を収録。キク・バラ・カーネ・トルコギキョウの主流4品目から草花などのサブ品目まで,花卉の減農薬運動・脱薬剤の土壌消毒技術が多角的にわかる本とする。
このほか,需給ともに高まりを見せるスターチス,コロナ禍でも堅調だったデルフィニウムの基礎技術や育種動向を改訂。水稲育苗ハウス・育苗箱を利用した隔離土耕栽培も収録。
内容説明
今回の特集は「花の天敵利用/土壌病害対策」。薬剤抵抗性害虫が増え、薬剤散布労力も増すばかりのなか、いよいよ花卉でも天敵利用をはじめとした減農薬栽培技術が広がり始めた。また、減農薬栽培された花の需要は、店内装飾用などを中心として徐々に高まりつつある。本書では、輪ギク・バラ・カーネーション・トルコギキョウから草花まで、花卉の減農薬栽培の動き・土壌消毒技術を紹介。このほか、スターチスとデルフィニウムの基礎技術や育種動向、水稲育苗ハウス・育苗箱を利用した隔離土耕栽培も収録。
目次
動き始めた花農家の天敵利用・減農薬栽培(天敵資材の活用による減農薬;品目・品種選択、耕種的防除による無農薬栽培;栽培環境の調整による減農薬栽培;広がる減農薬の取り組み)
土壌病害に立ち向かう(低濃度エタノール土壌還元消毒によるトルコギキョウ病害対策;生産者事例)
多様化するスターチス―脱仏花と新規需要期に向けた作期拡大(栽培技術;生産者事例)
デルフィニウム新技術―作期拡大に向けた技術と育種動向(栽培技術;育種の着眼点と実際;生産者事例)
水稲育苗ハウス・育苗箱を利用した隔離土耕栽培(フリージア 県オリジナル品種の開発と水稲育苗ハウスでの栽培技術;リンドウ 水田転作地でのコンテナ隔離栽培)