出版社内容情報
みどりの食料システム戦略では2050年までに有機農業の取組面積を25%までに増加させるとしているが、現状は0.5%。日本の有機農業を大きく発展させるために何が必要か? 集計分析や先進的な有機農家・農業法人の詳細な事例調査などをもとに、優れた有機農業の技術と経営を「見える化」。また、日本では消費者の有機農業についての認知度と有機農産物の購買額にギャップがあるなかで、米国加州との比較調査から消費形成・市場拡大の課題を洗い出す。さらには有機JASやGAPといった組織的・政策的課題についても考察する。
【目次】
はしがき
第1章 有機農業はなぜ広がらないか
第1節 日本の有機農業の課題はどこにあるか
第2節 有機農業の経営安定と発展の条件とは何か
第2章 有機農業の技術と経営構造-柑橘作を対象とした集計分析から-
第1節 農法転換と情報整備
第2節 有機柑橘作の技術と経営
第3章 面的広がりに向かう有機農業のダイナミズム
第1節 先進的経営にみる有機農業の技術力と経営力
第2節 大量データ分析にみる有機農業のダイナミズム
第3節 有機農業者等の意識と行動分析
第4章 事例にみる高水準有機農業経営の形成
第1節 何をもって「高水準」とみるか
第2節 独創的な家族経営の技術と経営
第3節 付加価値型大規模法人・会社経営の技術と経営
補論 7つの事例にみる「みどりの食料システム戦略」への示唆
第5章 有機農産物の価格水準と消費者の価格許容力
-米国カリフォルニア州と日本の比較を踏まえて-
第1節 有機農業の取組と価格
第2節 カリフォルニア州の有機農業の到達点
第3節 有機農産物の相対価格水準と消費者購買力
第6章 有機農業の組織と政策の課題はどこにあるか
第1節 有機農業と生産者組織
第2節 農業生産工程管理(GAP)と有機農業
第3節 有機農業への転換を食から考える
-農産物腐敗実験および菌の分離実験結果を踏まえて-
Development of Organic Agriculture under a Small-Scale Agrarian Structure
あとがき
内容説明
詳細な事例調査や集計分析をもとに、優れた有機農業の技術と経営、組織を「見える化」。有機農産物の消費や市場拡大などの政策的課題も明快に示す。
目次
第1章 有機農業はなぜ広がらないか
第2章 有機農業の技術と経営構造―柑橘作を対象とした集計分析から
第3章 面的広がりに向かう有機農業のダイナミズム
第4章 事例にみる高水準有機農業経営の形成
第5章 有機農産物の価格水準と消費者の価格許容力―米国カリフォルニア州と日本の比較を踏まえて
第6章 有機農業の組織と政策の課題はどこにあるか
著者等紹介
胡柏[フバイ]
1992年愛媛大学連合農学研究科修了、博士(農学)。南九州大学講師・助教授、九州大学助教授を経て、2001年愛媛大学農学部教授。現在、愛媛大学大学院農学研究科教授。この間、大学での教育・研究活動のほか、愛媛県環境保全型農業推進協議会をはじめ、各種農業関連委員会の責任者やJA愛媛中央会営農企画担当者養成研修会塾長などとして県政やJAの人材育成などに携わる。2022年2月、愛媛県政発足記念日知事表彰を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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