出版社内容情報
土壌の耕作最適状態である「熟土」はどのように用意されるのか? その鍵を握る腐植や腐植粘土複合体の生成を、新鮮有機物や堆肥、微生物や植物の根、ミミズの働きと結びつけ、生きている土壌全体の活動として描く。
目次
腐植とは何か?
堆肥は健康をもたらす
土壌生態系の中の根の意義と機能
土壌の耕作最適状態としての熟土―土壌生態系での不可欠な構造
土壌と水分収支
ミミズと土壌の肥沃性
腐敗と腐熟―全くことなる二つのこと
腐熟過程の促進
生けるものへの手がかり
炭素と二酸化炭素
人間、動物、土壌における細菌相(フロラ)
チッ素―作物生育の妙薬
農地ができあがるまで
岩石粉を取り入れた農業
微量元素―生物の健康への影響
生命の根源が危機に瀕している
自然界の秩序の原則
著者等紹介
ヘニッヒ,エアハルト[ヘニッヒ,エアハルト] [Hennig,Erhard]
1906年ドレスデン(現ドイツ・ザクセン州都)生まれ。農科大学にて農学士取得後、農業を営む傍ら農業技術指導に当たる。1946年(40歳)から、野菜を中心とした有畜経営・自給肥料による有機農業を実証。1950年、フンボルト大学(ベルリン)の研究助手を経て、1957年、西ドイツに移住。1961年、有機農業団体「土と健康」をハラーらと設立、1962年から71年まで代表。有機農業者の組織化と技術の体系化に尽力し、執筆、講演活動に力を注いだ。1994年(88歳)、『生きている土壌―腐植と熟土の生成と働き』(原題『豊かな土壌の秘密―人間の生存基盤である自然の守護神としての腐植の働き』)を出版。1998年逝去
中村英司[ナカムラエイシ]
1921年富山県生まれ。京都大学農学部卒、元滋賀大学教育学部教授、栽培生理学、農学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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