内容説明
生産主義からポスト生産主義に移行した一九九〇年代以降、ネオリベラリズムは農村社会に影響を及ぼしつづけ、その影響は深化・尖鋭化している。集落内からも農家や農業者が消えている状況下、農村社会をどうとらえるのか、農村社会はどうなっていくのかについて、農村と都市を二分法的にとらえることの限界、範域限定的な地域・地方という枠組みの限界、そして海外研究への目配りの必要性を確認しつつ、(1)集合体、関係性、(2)内部消費される農村性、(3)住民の多元性と場所としての地域、(4)プラネタリー・アーバニゼーションという四つの方法論から考える。
目次
第1章 日本農村社会の行方を問う
第2章 「消費される農村」再論―集合体、関係性の視点から
第3章 六次産業化にみる農村性の構築―猪野県における若手就農女性の事例から
第4章 いくつもの「移動に住まうこと」から問う場所―北海道屈斜路湖周辺の観光・レクリエーションを事例として
第5章 プラネタリー・アーバニゼーションと農村社会の行方
研究動向
著者等紹介
藤井和佐[フジイワサ]
岡山大学学術研究院社会文化学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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