出版社内容情報
娘さん夫婦による介護が難しくなり、やむなくホームホスピスにきた清子さんですが次第に家族と深く理解し合えるように・・・。
國森康弘[クニモリヤスヒロ ]
内容説明
東京の郊外に暮らす清子さんは、夫をがんで亡くしてから、自宅で一人住まいをしていましたが、やがて娘さんたちが泊まるようになりました。しかし、娘さん夫婦にとって、仕事や家事をしながら、親を介護することは、かんたんではありませんでした。そばにいたいけど…、もう無理。そう思っていたとき、ホームホスピス「楪」という、病や障がいがあっても、最期までその人らしく暮らせる、「お家」が近くにできたことを知り、やってきました。はじめは、家を追い出されたようにも感じたそうですが、新しいお友だちとなかよくなり、娘さん夫婦とも深く理解し合えるようになっていきました。清子さんが息を引き取るとき、娘さんは、添い寝をしながら看取りました。自宅では介護しきれなかったけど、ここで、母が望むようなときをすごせたそうです。不思議な満足感と幸福感―。「母とすごした最後の日々は、夢のような時間でした」。
著者等紹介
國森康弘[クニモリヤスヒロ]
写真家、ジャーナリスト。1974年生まれ。京都大経済学研究科修士号、英カーディフ大ジャーナリズム学部修士号。神戸新聞社記者を経てイラク戦争を機に独立。イラク、ソマリア、スーダン、ウガンダ、ブルキナファソなどの紛争地や経済困窮地域を回り、国内では、戦争体験者や野宿労働者、東日本大震災被災者たちの取材を重ねてきた。命の有限性と継承性がテーマ。近年では滋賀や東北被災地、東京などで看取り、在宅医療、地域包括ケアの撮影に力を入れている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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