内容説明
直線的に過ぎていく「時の矢」としての時間と循環する時間―その違いをとおして、山里の暮らしとその変容から、時間という「存在」をとらえる。全集収録にあたり補章「過去・現在・未来の関係について」を書き下ろし。「労働と自然」「『真理』が価値を失った時代に」の二編もあわせて収録した。
目次
時間についての十二章(川の時間;山里の時間;森の時間;森林経営の時間;関係的時間と客観的時間 ほか)
労働と自然
「真理」が価値を失った時代に―哲学とジャーナリズムの間
著者等紹介
内山節[ウチヤマタカシ]
1950年、東京生まれ。哲学者。『労働過程論ノート』(1976年、田畑書店)で哲学・評論界に登場。1970年代から東京と群馬県上野村を往復して暮らす。NPO法人・森づくりフォーラム代表理事。『かがり火』編集長。「東北農家の二月セミナー」「九州農家の会」などで講師を務める。2010年4月より2015年3月まで、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えだまめ
2
里山の暮らし×哲学による時間についての論考。 等速直接的に過ぎて行く時間以外に、循環する時間が存在する。それは他者との関係の中に創造されて行く。近代の資本主義による生産活動は前者を前提として構築され、後者を取り込んで行った。現代人は知らずに前者に支配されているのか?疑って止まないというか、現代人に真に染み付いている「時間」についての概念を根っこから捉え直す本著。一生を真に自由に生きるにはどうしたら良いのか?時間に関する新たな知見を得た、読んで良かった。2025/04/30
山野たぬき
1
一回じゃまだまだちゃんと飲み込めてないので、ぼろぼろになるまで読みたい。2016/08/02