出版社内容情報
森林保護学は、森林への危害の原因や性質を研究し、予防、駆除の理論と方法論を解明する「押さえ込む」管理の学問として成立しすすめられてきた。しかし、急激な環境変化や生物多様性の危機などから、最近は、森林を生態系としてとらえ、生態系を保全・高度化するという方向、すなわち「総合的生物多様性管理(IBM)」に大きく転換してきている。本書はその立場から、気象災害・火災・大気汚染、病害、虫害、野生動物、侵入外来種まで、森林生態系の保護・保全を基本にした新しい森林保護学の入門書である。
内容説明
森林保護学は、森林への危害の原因や性質を研究し、予防、駆除の理論と方法論を解明する「押さえ込む管理」の学問として成立しすすめられてきた。しかし、急激な環境変化や生物多様性の危機などから、最近は、森林を生態系としてとらえ、生態系を保全・高度化するという方向、すなわち「総合的生物多様性管理(IBM)」に大きく転換してきている。本書はその立場から、気象災害・火災・大気汚染、病害、害虫、野生動物、侵入外来種まで、森林生態系の保護・保全を基本にした新しい森林保護学の入門書である。森林保護学には、森林の生態系サービス機能の低下を防ぎ、高める方向で管理するための知識や技能を学ぶことも求められており、本書ではそうした視点も重視している。
目次
序章 森林保護学とはなにか
第1章 森林生態系の特徴と地域環境
第2章 森林被害の特徴と保護の考え方
第3章 気象災害、火災、大気汚染
第4章 病害―病原微生物や寄生による樹木への影響
第5章 害虫―昆虫による樹木への影響
第6章 野生動物と森林管理
第7章 森林保護から生態系保全へ