著者等紹介
石井和彦[イシイカズヒコ]
1967年茨城県久慈郡里美村生まれ。写真専門学校在学時、写真家・本橋成一氏に出会い、6年間アシスタントを務める。1992年ポレポレタイムス社より写真集『江原さんと猫』を出版。1993年『江原さんと猫』により、写真の会賞受賞。以後、東京における非正規雇用労働者、独居の老人などの取材をつづける。2010年南イタリアの無農薬オリーブ農家にて収穫作業、写真撮影を行なう。現在、大量生産大量消費社会が環境や生物に与える影響をテーマに、フォトルポルタージュを制作中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヴェネツィア
280
長野県佐久市の臼田果樹園。ここではリンゴ35品種と30品種ほどのプルーンやアンズなどを栽培する。これを読むと、リンゴ果樹園の1年というのは実に忙しいものだというのがよくわかる。摘果などは知っていたが、玉まわしというのは初めて知った。それ以外にも木の剪定など、技術と工夫が絶えず必要なようだ。また、臼田氏はリンゴの木のオーナー制度や、地域の後継者を育てるためのアシスタント育成なども行っている。こういう人がいて、信州リンゴが安定してお店に並ぶのだ。2024/02/14
Kawai Hideki
102
農家の方の名言が印象的な「農家になろう」シリーズ。今回は長野県佐久市のリンゴ農家に取材。「果樹は野菜とはちがう。野菜はすぐに結果がでるが、果樹は今年の枝を管理することで、来年、再来年、そして将来の収量が変わる。5年、10年先を読んで作業しないといけない」何年もかけて、ふかふかの土をつくるところからリンゴ作りが始まる。リンゴの他にはプルーンにも力を入れているとのこと。この絵本を読んだからなのか偶然なのか、娘が突然八百屋でプルーンを食べたいと言いだしてびっくりした。不思議なつながりを感じた。2016/03/05
魚京童!
17
成果しか見ない。成果主義。どうであろうと結果があればいい。それがブロイラーを生んだ。素晴らしい作品だと思う。なんのために生きてるのかわからなくなる。でもブロイラーを食べるし、よくわからない卵を食べる。お金を儲けるには、人がたくさん買うか、安く作るしかない。付加価値をつけるとかいろいろあるけどさ。そんなにまでしてお金を求めて、手に入ったら失うことを恐れ、使いきれないことを恐れる。それこそ恐ろしい人生だと思うのだけど。2019/04/29
みーなんきー
17
長野県佐久市に住む臼田さんは、りんごやプルーン、ウメ、アンズ、スモモなどの、果樹を育てている。梅雨の時期果樹は病気にかかりやすいが、自然品を使い薬品散布をなるべく減らす。また鹿や兎が樹を食べるのを避けるため山羊をつなぎ、病気の木にはバイパス枝を接木しては、倒す事を避ける。りんごへの愛情を感じるとともに、それを食す人間への健康被害も減らしている事に気付く。2016/05/13
遠い日
3
「農家になろう」シリーズ5。果樹農家臼田弌彦さんの仕事。この果樹園の特徴は、リンゴのオーナー制があることや、高齢化が進む果樹農園の後継を育てるためのアシスタントを常時ふたり置いて農作業を手伝ってもらい、仕事を覚えてもらうということをしているところ。35種のリンゴとプルーンやアンズ、スモモ、ウメ、ブドウなどの果樹を手がけ、お客さんがいつきても楽しんでもらえる果樹園作りを心がける臼田さん。おいしさの追求はもちろん、農薬を最低限しか使わないための工夫も怠らない。多忙な一年は、先を見据える目とともに過ぎる。2025/02/19
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