著者等紹介
倉持正実[クラモチマサミ]
1952年茨城県生まれ。東京綜合写真専門学校卒業。現代写真研究所研究科修了。竹内敏信氏に師事。コマーシャルフォトスタジオ、広告代理店写真部勤務を経て、80年よりフリーランスとなる。コマーシャル撮影のかたわら写真雑誌、総合誌等に作品を発表。85年より農業(食)関連の撮影にたずさわる。(社)日本写真家協会会員。日本写真芸術専門学校講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
311
「農家になろう」シリーズの3冊目はイネ農家の佐藤次幸氏の登場である。これまでの酪農や養蜂に比べるとイメージしやすいように思っていたが、なかなかどうしてイネを育てるにも様々な創意工夫が必要なようだ。福島県の北塩原村が今回の舞台。飯豊連峰の保水する水が豊かそうな地である。佐藤総合農園は12ヘクタール(うち7ヘクタールは委託)。佐藤氏はここでイネとイタリア野菜を育てている。「イネの持つ力を最大限に生かす」ことが、佐藤氏のイネ作りの要諦であるらしい。苗床から刈り入れまで工夫の凝らされた農法のようである。2024/01/22
Kawai Hideki
101
福島県の水田農家に取材した写真絵本。「80パーセントの自然農」がモットー。家族のための食べ物を作ること(農)が第一で、余剰作物を現金化すること(業)はその次、とのこと。今回の名言は、「農業はキャチボールなんだ。自然とのキャッチポール。作物とのキャッチボール。ひとりよがりでやってはうまくいかないし、自然まかせでは流されてしまう。相手のボールを受けて、自分なりの理由ボールを投げかえす。そこから生まれてくるんだ」2016/02/13
みーなんきー
26
佐藤さんは、お米の他、様々な野菜、イタリア野菜までを作る。その理由は自給の原点だから。食べたいものを作り、余ったら売る。売るために作るんじゃない、生きるため、人生を楽しむために作るんだ。この言葉が良い。野菜作りは母親と妻に手伝ってもらう、だから大変にならない工夫をする。毎日考えて少しでも美味しくなるよう工夫する。本当に楽しそうで、家が近くなら、知り合いになってお手伝いしたいくらいだ。2016/05/13
ふじ
16
今回は日本一有名な稲作農家(旦那談)サトちゃん。福島の山沿い、夏暑く冬寒い地で、公務員の父を持つ兼業農家の子だったにも関わらず、自ら専業農家の道を選ぶ。稲はもちろん、野菜も(ハウス4棟とは思えない多品目)家畜もして、昔ながらの循環農業を営む。無農薬なのは経費削減なんだって。そう言えるのが逆に凄い。その分手間がかかると思うのだけれど。農作物に対する己の「好き」が前提にあるのを強く感じる。自分が食べる分があって、それを超えた分を売るポリシー。そしてまたしても農協とは距離がある。2022/03/12
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
13
農業を知ってもらう授業が小学校であるのですが、その担当者からせっかくだから関連した絵本なども紹介したいと尋ねられ選書。お米関連でそのものズバリ『イネ』5年生は田植えから稲刈りまで体験するので。2019/01/05