内容説明
本書では、日本列島に伝承されてきたもち料理の数々を収めている。
目次
搗きたてもち(風呂敷もち(松前町)
どったらもち(松前町) ほか)
もち(よもぎもち(平舘村)
ばおりもち(東通村) ほか)
干しもち、凍みもち(寒もち(七戸町)
凍みもち(紫波町) ほか)
雑煮(雑煮もち(羽幌町)
くるみ雑煮(宮古市) ほか)
著者等紹介
奥村彪生[オクムラアヤオ]
1937年和歌山県生まれ。伝承料理研究家。奈良女子大学非常勤講師、国立民族学博物館共同研究員。著書多数
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感想・レビュー
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猫
7
図書館本。 日本のそれぞれの地域で食べられている・作られている餅に関する話や簡単な作り方を、大正末期~昭和初期を体験した方々への聞き取りを元にまとめられたもの。もち米オンリーのいわゆるお餅から、混ぜ物をしたものや凍み餅・おかきまで。懐かしい雰囲気の写真と読みやすい文章で、お餅が食べたくなる。あく抜きにものすごく手間のかかるとち餅が色んな地域にあることに驚いたけど、解説で縄文時代からの流れを汲んでいると思われるとあって、もう一つ驚き。2015/12/03
渡"邉恵'里'
2
大正末~昭和初期を体験した全国津々浦々の人に直接聞いて、実際に作ってもらったものを写真に収めた貴重な記録。つきたての餅、餅、干し餅・凍み餅、雑煮の4つの食べ方に分けて、県別に紹介。商売でない、本当の普通の家庭の昔の人のやり方。売り物でない家庭の味が、地味な写真とその辺のおばあさんのおしゃべり方言でよくわかる。大正生まれの祖父母に農村で育てられた私にとっては、故郷を思い出す1冊。今は継承する人もなく、派手さばかりのレシピ本にはまず登場しないタイプの料理の数々。尊い命の営み、生活者の逞しさ、知恵が詰まっている2020/12/20