出版社内容情報
メンタル休職をした従業員の労務管理上の困難として、いったん復職した後に再び悪化し、休職・復職を繰り返してしまう問題がある。
特に休職期間満了が間近くなると、復職を焦る従業員との間で復職可否をめぐってトラブルになりやすく、コロナ禍でのリモートワークの普及により、一層判断が難しくなっている。
本書では、こうしたトラブルを予防するための試し勤務の設計、活用について、規程例や書式例を示しながら弁護士と産業医が解説。
内容説明
休職期間満了時の職務遂行能力を的確に判断するための制度設計に役立つ規程・書式・対応指針を収録!
目次
第1章 メンタルヘルス不調の従業員の労務管理が困難なのはなぜか(メンタルヘルス不調者に関する実態;メンタルヘルス不調の従業員の労務管理の難しさ ほか)
第2章 休職編(メンタルヘルス不調者対応で必要となる基礎知識;欠勤・休職に関するモデル規定と解説 ほか)
第3章 復職編(休職期間満了時の規定を確認する;復職準備チェックシートを使って準備する ほか)
第4章 試し勤務・通勤訓練編(試し勤務、通勤訓練とは;試し勤務制度に関するモデル規定と解説 ほか)
第5章 テレワーク編(復職判断や試し勤務が受ける影響等を中心に)(テレワークをめぐる労働契約上の混乱;テレワークにおける労務管理・健康管理に関する実務Q&A ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぼっせぃー
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『従業員は、労働契約に基づき労務を提供する義務を負っており、 債務の本旨に従って労働義務を履行することが必要です(民法493 条、415条1項。 本旨弁済)。職務を通常程度に遂行できない場合、 つまり債務の本旨に従った労働義務の履行を提供できない不完全履行の場合には、原則として使用者はその受領を拒否できます。』 労働契約を背骨にし、実務書なのに例外を極めて少なくまとめており、実際は就業規則の改正は手間がかかり、やりたがらない会社も多いのだが、これだけ丁寧に根拠が挙げられればチャレンジする勇気が与えられる。2023/04/26