内容説明
日本の刑罰制度はどのように変わっていったのか。奈良時代から現代の死刑制度まで日本における残虐刑罰の歴史を、分かりやすく解説。刑罰制度から読みとる日本死刑史の闇の部分を探る。
目次
プロローグ―多彩をきわめる処刑法
1 虚飾に輝く貴族の時代―奈良時代から平安時代まで
2 興亡常なき源平時代―平安末期から鎌倉時代まで
3 狂乱の風吹く戦国時代―室町時代から安土桃山時代まで
4 血腥い権力抗争の時代―豊臣滅亡から江戸時代初期
5 キリシタン宗徒受難の時代―家康から家光までの徳川政権確立の時代
6 専横をほしいままにした徳川時代―安定政権の人民弾圧政策
7 法律の名による積極的殺人―明治から昭和二十年までの旧憲法下の時代
8 哲学なき混迷の時代―敗戦から今日まで
著者等紹介
森川哲郎[モリカワテツロウ]
大正13年生まれ。新聞、雑誌記者を経て、文筆生活に入る。小説、評論、脚本と執筆範囲は広く、推理作家協会、日本作家クラブに所属
平沢武彦[ヒラサワタケヒコ]
昭和34年生まれ。森川哲郎の長男、昭和50年16歳の時、初めて仙台拘置所の平沢貞通と面会、昭和56年、森川姓を離れ平沢貞通の養子として入籍。現在、帝銀事件再審請求人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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medaka
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3★縁坐の法/死刑制度廃止-聖武天皇 死刑制度復活-平清盛/猜疑心 源頼朝/武田一族 信虎-信玄-勝頼/火あぶり大好き信長/石川五右衛門 人間唐揚げ/磔好き秀吉/保身>子や妻も殺す家康/キリシタン狩り/死刑場=土壇場/自殺後も処刑/傷口に塩 鼠小僧次郎吉/釣りも禁止 生類憐れみの令/9人救 土佐藩 箕浦猪之吉/女陰解剖名人 大村益次郎(村田蔵六)/明治13年(1880) 絞首刑除き廃止/明治5年 執行後蘇生 田中藤作/幸徳秋水/リヒャルト・ゾルゲ/難波大助/死刑希望 お春殺し 石井藤吉/平沢貞通2013/05/01
ほしけも
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江戸時代までの死刑は現在の法によって与えられる死刑とは質も意味も違うので、これで「こんなに残酷だから死刑は反対!」っていうのは多少無茶だけど、お上の書類上のナニやら、自分が手を汚したくないだけのえせヒューマニズムやらで、刑と関係ないことで死刑囚があまりにも長いあいだ死の恐怖を味わうのはどうかと思う。どうせ殺すなら早く殺してあげてほしい。2013/02/08
海
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挿絵が微妙なので、嫌な予感がしていたんだけど、やっぱり内容も微妙な本だった。死刑反対を強く唱える人(編者は平沢貞通の養子)が書いた本なので、最後の方は死刑史じゃなくて死刑反対の自説と滔々と解くというものになっている。基本的に知っているものばかりだったので、インパクトはなく残念。2012/07/14
かねかね
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前半は良かったんですが、後半は受刑者の手記などを紹介しているため、死刑史といった感じではない気がします。最後は死刑制度に関して論じているので、純粋に歴史のみを追いたかった自分としてはかなり不満。2010/10/02
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- 和書
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