内容説明
幼女が凍死した本当の理由、メールを誤解されて殺された女、傷一つない変死体、凄惨きわまる被曝死体(JCO臨界事故)、数千もの潰れた遺体(阪神大震災)…。三千体もの死体を見てきた法医学の権威が書き下ろす、司法解剖の現場。
目次
第1章 無念の死者の声を聞け―死体解剖の現場から
第2章 死体を見れば世相が見えてくる―悪を暴き、世に知らしめる法医学
第3章 緊急事態!!死体が語る大惨事―阪神大震災とJCO臨界事故
第4章 最先端科学が明かす死体の真実―交通事故・DNA鑑定
第5章 希薄な人間関係が生む恐るべき殺人―難事件に挑む法医学
著者等紹介
三沢章吾[ミサワショウゴ]
医師、医学博士。昭和13年、東京に生まれる。昭和38年東京医科歯科大学医学部卒業。昭和43年同大学大学院医学研究科法医学専攻を修了。同大学助手(法医学)、東京女子医科大学助手(病理学)、東京大学助手(法医学)、杏林大学助教授(法医学)を経て、昭和51年より筑波大学教授(法医学)。以来大学で教鞭を執るかたわら、茨城県警や水戸地方検察庁の依頼により司法解剖の社会的活動に従事。また日本法医学会、日本犯罪学会、日本DNA多型学会、日本人類学会等で活躍している。血液型、DNA多型、乳幼児突然死、交通事故損傷に関する研究論文多数。平成5年より3年間日本法医学会理事長、第17期日本学術会議会員
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感想・レビュー
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みや
27
三千体以上の死体を司法解剖した法医学者が現場を綴ったノンフィクション本。薬物犯罪やDNA鑑定が増え始めてきた約15年前の本なので、多少の違和感は仕方ない。それでも初めて知る知識は多くあり、解剖中の録音テープを文字に起こしたものや鑑定書は特に興味深かった。偶に表現が鼻につくが、この自信が信頼に繋がるのだろう。阪神淡路大震災の際に家族で死亡時間がずれると遺産相続に影響が出るため統一させた話には、無性に遣り切れなさを感じた。全てが後手に回った当時に対し、東日本大震災ではどのような対応に変化したのかが気になる。2017/05/12
旅本 泉
4
普段推理小説ばかり読んでいる私にとって、現実世界で警察が犯人を絞り混む方法に興味がありました。 本書では、3千人の遺体解剖を通して、生身の人間が遺体となる過程を炙り出す流れがとても興味深かった。 例えば交通事故にあった遺体の損傷箇所を見て、車種を絞り混むところは、とても勉強になった。2020/10/18
阪本 智和
1
死体から「この国」を見てきた。。2015/10/02
あま
0
語り口が優しく読みやすかった。 どういう理由で人が死ぬとわかっていると、それを事前に防ぐような検査や処置ができるのではないかなあとぼんやりした。2013/07/13
鈴と空
0
2006年以前
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