出版社内容情報
【壊しても、殺しても。おままごとは終わらない】
日常に潜む狂気が、取り返しのつかない一線を越える。
崩壊する家族を克明に描く、リアル・サスペンス短編集。
これは、現実の延長線上にある八つの物語。
<第1話:おままごとはそのまま>青年の元に届いた、「殺される」というメッセージ。送り主は青年の上司であり、三年前に離婚した元家族のもとへ顔を出していた。様子を見に、その家を訪れた青年の目に飛び込んできたのは…?
<第2話:桃>とある資産家の老人の後妻におさまった妖艶な美女。周囲からは財産目当てと噂されるが、その真相は…?
<第3話:無垢の雪>夫の田舎へと越してきた新婚夫婦。まもなく始まった、二人への嫌がらせ。夫婦のそばには、妻に先立たれた偏屈な老人が住んでおり…?
<第4話:有袋>アパートの一室で見つかった、男性の死体。その周囲には手紙が散らばり、死体の前には、ホルマリン漬けの赤子の死体が…?
<第5話:午前0時は静かに>父の死期が近いと知らされ、数年ぶりに故郷の村へ帰省した男。その村には“首塚の祟り”という伝承が。男はそれを、子供の夜遊びを防ぐ方便と笑うが、彼の弟はこう答えた。「半年前、それが本当に起きた」。
<第6話:偶像、死んどいて>殺人容疑で起訴された宗教団体の教祖から、教祖の代替わりについて取材してほしいと頼まれた一人の記者。金目当てで引き受けた記者だったが、徐々にその教団の暗部へと踏み込んでいき…?
<第7話:良い子の流儀>あくどい手段もはばからない地上げ屋に届いた一つの依頼。次なるターゲットは、数多のブローカーが訪れながらも、そのすべてが姿を消したという、いわくつきの一軒家。老婆と孫娘が住むその家へ向かった地上げ屋は…?
<第8話:すする甘露>ある事件の影響で、心に深いトラウマを抱えたひとりの青年。「僕はあの家族に呪われている」。青年が抱える闇とは。そして、彼がたどりつく結末とは…。
いつか壊れると解りながらも、人は演じる。
家族という箱で、正しいと思う役割を。
だから、おままごとは、終わらない。
美しく歪んだ、サスペンスアンソロジー。
【目次】



