内容説明
20世紀初頭の帝政ロシアは極度の経済危機に陥り、市民の生活は困窮。ある貧しい宿では、泥棒や自称男爵、イカサマ師ら、人生をあきらめた人々が暮らしていた。そこへいわくありげな巡礼者が現れ、皆に「希望」を説き始めたことから…。社会主義リアリズム文学の創始者・ゴーリキーの名作戯曲を漫画化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yk
4
PrimeReadingで。どこまでも救われないー。何をしてもだめ、救いを語るじいさんの話も聞けない、抜け出すことは死ぬ以外不可能。2018/04/29
白義
3
元がはっきりした筋のない戯曲なので場面場面の強烈さが目立ち、巡礼者ルカーの言葉も印象的な描写にされているものの絶望感のほうが凄まじく、タイトル通り陰鬱な雰囲気が全体を支配している。これは原作未読なのでどこまでニュアンスを伝えているのかは分からないが、比較的素直ではあるものの元が高難易度だから他に比しても原作への入門用という感じがした。容赦一切なしな中にそれだけではない諦念混じりのユーモアがあるので原作にも手を伸ばしていきたくなったので目的は達成されていると思う。絵は粗いがこの原作の作風ではこれが正解だろう2017/08/14
オランジーナ@
2
貧乏は辛いよ2020/05/27
minamimi
1
原作を読む前に、多い登場人物を把握するために。 黒澤明の映画に寄せた人物造形なのかな?見た目が似てる人が幾人か。 原作だけよりも理解がしやすくなってよかった。が、暗い一辺倒ではあった。悲惨が転んで喜劇的になる瞬間ってのは、自分の脳内で再生したいかも。2025/08/16
Cinejazz
1
帝政ロシア時代の貧民窟で、どん底の生活を強いられた人々の苦悩を描いたロシア文学を劇画化。巡礼中の老人(作者の分身?)の説話が、一瞬なりとも心に灯りをともす。 黒澤明が1957年に映画化。2018/06/19
-
- 洋書
- Remember