内容説明
真鶴の海岸近くの崖から男が突き落とされ墜落死する。折しも、付近を通過中の列車の乗客が事件を目撃するが、目撃者の一人は被害者・小梶美智雄の娘・鮎子であった。やがて小梶が多額の生命保険に加入しており、要注意の契約者であったことが判明。事件に不審を抱いた保険調査員の新田純一は、小梶の調査を開始するが…。複雑な人間模様に潜む危険な愛憎を捉えた本格長編ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
涼
2
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2017/11/post-109b.html2017/11/02
浅木原
2
多額の生命保険が掛かった会社員が崖から転落死。その真相を保険調査員が調べる話なので、広川純『一応の推定』を思い出した。最近ちらほら読んだ笹沢作品はどうも砂を噛むような淡泊さを感じてアレだったんだけど、これは話がそもそも非常に地味なので、かえって淡泊さが気にならない。アリバイものだと聞いてたのであまり期待せず読んでたら、動機の謎にもかなり軸足が置かれていて、それがアリバイトリックと綺麗に絡み合ってることに感心。ベタな2時間ドラマみたいな話で一瞬で読めるけど、この動機とトリックの結合はなかなか捨てがたい佳作。2015/07/09
kanamori
0
☆☆☆2011/10/14
コマンドー者
0
笹沢氏の60年代初期発表の長編推理作品。アリバイトリックもので、トリック自体は種を明かされればシンプルなものだが、話は読ませる。2021/09/04