出版社内容情報
多様化する摂食障害当事者のニーズにどう応えるか。症状や心理の理解から時代的変遷、生活を見据えた治療までを丁寧に解説する。
内容説明
さまざまな立場の援助者が摂食障害をもつ人に寄り添い、支えていくために。症状やその背景にある心理、生活を見据えた支援、外来で可能な治療や予防・啓発までを丁寧に解説する。
目次
第1部 摂食障害という「病気」を考える(摂食障害とは―思春期の事例から;摂食障害は「病気」なのか;摂食障害の診断基準と、その背景にある心理;摂食障害の長期経過とライフサイクルの課題;摂食障害と妊娠・出産 ほか)
第2部 摂食障害の「治療」を考える(摂食障害対応の基本;摂食障害の治療理念―歴史的変遷から考える;摂食障害における病識と治療;外来治療における「小さな行動制限」の活用;摂食障害の治療における家族の役割 ほか)
著者等紹介
西園マーハ文[ニシゾノマーハアヤ]
明治学院大学心理学部心理学科教授。1985年九州大学医学部卒業後、慶應義塾大学精神神経科で研修、同大学大学院修了。英国エジンバラ大学卒後研修コース、慶應義塾大学精神神経科助手、東京都精神医学総合研究所、白梅学園大学教授を経て現職。日本社会精神医学会、日本摂食障害学会、日本摂食障害協会でそれぞれ理事を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いくら丼
5
物凄く有用な論集だった。ただ、そういえば私は理系の論文を殆ど読んだことがない。医学系の用語はもちろん、それ以外でも馴染みの薄い表現や語彙がしばしばあって、その分無意識に苦労していたかもしれない。基本は非常に論理的で読みやすいから、暫く気づかなかった。用語をあれこれ調べつつ読んだが、精神医学系は始まったばかりなので、これから少しずつ読みやすくなっていくだろう。全体として、啓発と連携の必要性をひしひしと感じた。前者については、小説書きとして多少貢献できると良いなあ……そのためにも、ちゃんと正しい知識を学ぼう。2022/09/29
Go Extreme
2
摂食障害という「病気」を考える: 摂食障害とは―思春期の事例 「病気」なのか 診断基準と背景にある心理 長期経過とライフサイクルの課題 妊娠・出産 時代的変遷 19世紀フランスにおける摂食障害―やせ願望のない時代の「やせ症」 摂食障害の「治療」を考える: 摂食障害対応の基本 治療理念―歴史的変遷から考える 病識と治療 外来治療における「小さな行動制限」の活用 家族の役割 薬物療法 摂食障害患者にホスピス治療はあり得るか?―慢性神経性やせ症の治療計画 「エビデンスフリーゾーン」にとどまるのか 啓発と発症予防2022/07/02