愛着障害としてのアディクション

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愛着障害としてのアディクション

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  • サイズ A5判/ページ数 309p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784535984585
  • NDC分類 493.74
  • Cコード C3047

出版社内容情報

アルコールや薬物、ギャンブル・セックスなどのアディクションを人間関係の病と捉え、豊富な症例をもとに治療の本質を描き出す。

本書の特徴は、アルコールや薬物、ギャンブル、あるいはネットやゲームなどの
アディクション(依存症)という精神障害の途中経過で、確かに脳の障 害が一
定の役割を果たしていることを認めつつも、発症から回復に至るアディクション
の過程全体を脳細胞や遺伝子のお話ではなく、人と人との関係 性、すなわち愛
着関係と自己愛の病という視点から説明しようと試みている点にある。そして個
人心理療法ならびにグループ療法、あるいは自助グルー プの本質と、そのア
ディクション臨床における有効性について、読む者に答えを与えてくれている。
(中略)ボウルビィの愛着理論とコフートの自己心 理学という2つの理論が紡
ぎ出す概念を巧みに織り込みながら、著者は「人間関係の病としてのアディク
ション」という壮大なタペストリーを、私たち 読者の目の前に映し出してくれ
るのだ。(中略)しかし本書の最大の魅力は、実は理論にあるのではない。本書
はアディクションに関する抽象的な心理 理論の本なのではなく、徹頭徹尾、臨
床の本なのである。読み進んでみれば、心理理論の話が少しややこしくなってき
たな、と思った頃には必ず理論を よりよく理解するための一助となるような具
体的な患者の病歴が提示されたり、患者との面接場面が語られたりすることに読
者は気づくであろう。一人 ひとりの患者は実に生き生きと描写され、面接での
やりとりも非常にリアルで人間味に溢れており、フローレス博士がいかにアディ
クションの臨床家と して抜群のセンスをもっているかがわかるのだ。(「訳者
あとがき」より。一部改変)

第1章 愛着障害としてのアディクション

    愛着理論と自己心理学  
    クロス・アディクション  
    愛着障害としてのアディクション 
    複合アディクションの精神力動 

第2章 愛着関係の障害がもたらすもの
     ーー対処行動としての物質乱用

    アディクションと他の精神障害のどちらが先行するのか 
    断酒は回復の必須条件なのか  
    どこからがアディクションなのかーー基準の問題 
    アディクトなのか、それとも乱用者レベルなのかーー鑑別診断  
    精神障害とアディクションの関係  
    パーソナリティの病理とアディクション  
    併存精神障害  
    力動的精神医学の関係性モデルーー治療への統合  

第3章 アディクション治療における愛着理論の意義

    愛着と生物学ーー歴史的影響 
    アディクション治療に対する愛着理論の意義  
    愛の一般理論としての愛着 
    強迫的世話  

第4章 アディクションーー自己修復の試みと挫折の過程

    自己心理学 
    共 感  
    自己愛  
    自己対象  
    自己対象関係と転移  
    AAと自己対象機能  
    自己修復の方法 
    健康的な自尊心の再構築  
    健康的な自己愛と不健康な自己愛  
    「アディクション」の新しい定義
    欠損理論としての自己心理学 
    自己治療仮説と感情の調節 
    感情調節理論  
    依存と病理  
    自己対象転移とその治療的意義  
    心の構造と内的作業モデルの相同関係  
    生涯にわたる自己対象への欲求と感情調節  
    AAと自己愛  

第5章 効果的な治療の原則ーー愛着の視点から

    心理療法は人にどのように作用し、なぜ効果的なのか  
    潜在記憶 
    効果的な心理療法の原則ーーケンドールの法則 
    アディクション治療と愛着 

第6章 治療初期ーー愛着能力を生み出す

    治療初期に目指すべきこと  
    アディクション治療は介入の時期とタイミングが重要  
    治療初期に問題となりやすいこと  
    満足と不満 
    セラピストの情動調律機能 
    アレキシサイミア(無感情症)  
    トラウマ・ボンディング(外傷性の絆) 
    神経心理学的な障害  
    動機づけと変化の段階  
    再発防止  
    生活史の重要性ーー現象学的観点から見たナラティブとAA 
    「パーソナリティ」の障害  
    ナラティブと生活史  
    ナラティブと愛着  
    患者が自らをアルコール症者と名乗ることの治療的意義  

第7章 治療後期の課題

    感情は自己発見とセルフケアのために不可欠である  
    治療後期における再発  
    アンヘドニア(無快感症)とアディクション  
    治療後期に気をつけること  
    治療同盟の重要性  
    相互性と依存性  
    治療のまとめーー愛着障害としてのアディクション  

第8章 愛着と治療同盟

    愛着志向療法の原則  
    アディクションと作業同盟  
    研究と治療同盟  
    治療同盟ーーその本質と重要性  
    愛着スタイルと治療同盟  
    セラピスト側の役割  
    研究から得られたエビデンス  
    共 感  
    柔軟性  
    陰性の治療過程の扱い方  
    決裂した治療同盟の修復  
    患者側の役割  
    治療の初期段階  
    患者がセラピストを「テストする」仮説  
    治療同盟とアディクションーー特別に配慮すべきこと  
    危機状態によって発動する患者の愛着システム  

第9章 アディクションと愛着志向療法??長期的な意義

    理論的不確実性 
    結びの言葉  

    文献  
    訳者あとがき

フィリップ・J・フローレス[フィリップ ジェイ フローレス]
著・文・その他

小林桜児[コバヤシ オウジ]
翻訳

板橋登子[イタバシ トウコ]
翻訳

西村康平[ニシムラ コウヘイ]
翻訳

内容説明

ボウルビィの愛着理論とコフートの自己心理学、2つの理論が紡ぐ「人間関係の病としてのアディクション」。アルコールや薬物などの依存症臨床の神髄を、豊富な症例とともに解説する。

目次

第1章 愛着障害としてのアディクション
第2章 愛着関係の障害がもたらすもの―対処行動としての物質乱用
第3章 アディクション治療における愛着理論の意義
第4章 アディクション―自己修復の試みと挫折の過程
第5章 効果的な治療の原則―愛着の視点から
第6章 治療初期―愛着能力を生み出す
第7章 治療後期の課題
第8章 愛着と治療同盟
第9章 アディクションと愛着志向療法―長期的な意義

著者等紹介

フローレス,フィリップ・J.[フローレス,フィリップJ.] [Flores,Philip J.]
Ph.D.。過去30年にわたって依存症や集団療法の領域で幅広く活動してきた臨床心理士。アメリカ集団精神療法学会特別会員、アメリカ専門心理学委員会が認定した集団心理学の専門資格取得者。ジョージア州立大学とアーゴシー大学ジョージア校専門心理学部の非常勤講師や、エモリー大学における集団精神療法のスーパーヴァイザーも務めていたことがある。さらにアメリカ合衆国保健福祉省が発行している治療改善プロトコル(TIP #41)「物質乱用治療:集団療法」専門委員会の委員長や、集団精神療法の臨床実践ガイドラインを作成したアメリカ集団精神療法学会の特別委員会の委員などを歴任。『愛着障害としてのアディクション』は2005年にアメリカ精神分析学会(NAAP)のグラディーヴァ賞を受賞している。アメリカ国内外で数多くのワークショップも開催している。現在妻のリサ・マホーン博士とともにジョージア州アトランタ市内でカウンセリングルームを開業しており、週複数回の外来集団精神療法も行っている

小林桜児[コバヤシオウジ]
精神科医。神奈川県立精神医療センター依存症診療科・依存症研究室。同センター医療局長。横浜市立大学医学部精神医学教室非常勤講師。慶應義塾大学文学部を卒業後、2000年に信州大学医学部卒業。横浜市立大学附属病院にて臨床研修後、NTT東日本伊豆病院、神奈川県立精神医療センター、国立精神・神経医療研究センター病院を経て、2013年より現職

板橋登子[イタバシトウコ]
臨床心理士。神奈川県立精神医療センター依存症診療科・依存症研究室。共立女子大学非常勤講師。東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。あきる野市教育相談所教育相談員、成城墨岡クリニックカウンセラー、長野大学非常勤講師、放送大学面接授業非常勤講師、横浜国立大学非常勤講師などを経て、2010年より現職

西村康平[ニシムラコウヘイ]
精神科医。神奈川県立精神医療センター依存症診療科・依存症研究室。2014年に札幌医科大学医学部卒業。斗南病院、札幌医科大学附属病院にて臨床研修後、2016年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kana

9
理論と臨床経験に基づいて構成されている。専門的な内容がぎっしり詰まっていて大変読みごたえがあった。アディクションとは、傷ついた人間が他人を頼らずに自己修復を試みるために起こる。誰にでも、そして何歳になっても、「他人と愛着関係を持ちたい」欲求があり、アディクトが回復するためには適切な愛着関係を築く支援が必要だと述べられている。回復までの経過として、自己対象・転移や、優秀なセラピストのあり方が述べられていて勉強なった。2019/09/29

カイワレ大根

4
良書。愛着障害にもアディクションにも関心がなくとも非常に学びになる内容といえる。ぜひ手元に置いて読み返したい一冊。2020/05/18

ゼラニウム/フウロソウ科

0
図書館にない2021/10/30

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