一流の狂気―心の病がリーダーを強くする

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  • サイズ B6判/ページ数 411,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784535984264
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C3047

出版社内容情報

リンカン、ガンディー、チャーチル…危機の時代の指導者達は精神に病を抱えていた。精神疾患がリーダーシップにもたらす恩恵とは。

イントロダクション 正気というものの逆説(反転の法則)

[第1部 クリエイティヴィティ]
第1章 あいつらに俺たちのことを怖がらせるんだ──シャーマン
第2章 怒涛のように働き、宣伝することだ──ターナー

[第2部 リアリズム]
第3章 表が出ればそれは私が掴んだ勝利、裏が出ればそれはたまたま
第4章 荒れ野を逃れて──チャーチル
第5章 両方とも同じ聖書を読んでるんだ──リンカン

[第3部 エンパシー]
第6章 壁に飾られたミラー・ニューロン
第7章 偉大なる魂(マハトマ)たちの苦難──ガンディー
第8章 アメリカの魂への癒し(サイカイアトリー)──キング

[第4部 レジリエンス]
第9章 さらに強く
第10章 一級の気性──ローズヴェルト
第11章 宮廷(キャメロット)のなかの病──ケネディ

[第5部 治療]
第12章 薬が彼を成功させた──ケネディ再登場
第13章 ヒトラーの凶暴な発作

[第6部 メンタル・ヘルス]
第14章 平凡人(ホモクリット)のリーダーたち──ブッシュ、ブレア、ニクソンら
第15章 スティグマと政治

【著者紹介】
タフツ医療センター精神医学教室教授

内容説明

リンカン、ケネディ、チャーチル、ガンディー…歴史的危機を乗り越えたリーダーたちに精神疾患が与えた恩恵とは。

目次

イントロダクション 正気というものの逆説(反転の法則)
第1部 クリエイティヴィテイ
第2部 リアリズム
第3部 エンパシー
第4部 レジリエンス
第5部 治療
第6部 メンタル・ヘルス

著者等紹介

ガミー,ナシア[ガミー,ナシア] [Ghaemi,S.Nassir]
1966年イランのテヘランに生まれる。ヴァージニア州のマクリーン・ハイ・スクール卒業、1986年同州ジョージ・メイソン大学において歴史学のB.A.(文学士)取得。リッチモンドのヴァージニア医科大学でM.D.。ハーヴァード大学医学部の関連病院であるマクリーン病院、マサチューセッツ総合病院、ケンブリッジ病院にて医師研修。その後2001年タフツ大学において哲学(学芸)修士(M.A.)、2004年ハーヴァード公衆衛生大学院において公衆衛生学修士(M.P.H.)の学位をそれぞれ取得

山岸洋[ヤマギシヒロシ]
1958年長野県生まれ。京都大学医学部卒業。現在、公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院精神科部長、京都大学医学部臨床教授。専門は臨床精神医学、ドイツ精神医学史

村井俊哉[ムライトシヤ]
1966年大阪府生まれ。京都大学大学院医学研究科修了。医学博士。マックス・プランク認知神経科学研究所などを経て、京都大学大学院医学研究科精神医学教室教授。専門は臨床精神医学、神経画像学、高次脳機能障害の臨床(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

キク

55
ヒットラーや毛沢東の異常性を扱う本はたくさんある。偉人が実は精神的疾患を抱えていたという本もある。でも本書は「ガンディーやキング、ケネディはその狂気ゆえに一流たりえた」という。まぁ、あり得るだろうな。大企業の経営陣におけるサイコパスの割合は、一般社会の2倍以上だとかはたまに囁かれるし、実感として多分そうだろうと思う。ガンディーとキングの自らを滅ぼすほどの共感力、一人で荒地を歩き続けたチャーチル、アメリカも道連れに限界を超えた熱狂を望んだケネディの気分高揚性。トランプとプーチンは後世でどう語られるんだろう?2023/04/05

香菜子(かなこ・Kanako)

37
一流の狂気:心の病がリーダーを強くする。ナシア・ガミー先生の著書。歴史上の偉大なリーダーたちは必ずしも正常ではなく、鬱病や躁病といった精神の病を抱え、精神疾患と闘いながら人々を導いていたなんて驚き。心の病、精神疾患は強い武器や長所になることもある。平穏時と危機時ではリーダーに求められる能力は異なり、危機時には一流の狂気を持つリーダーならではの決断力や行動力が要求される。今の日本は平穏時と危機時、どちらなのでしょうね。2018/10/18

くさてる

26
ケネディ、リンカーン、ガンジー、ヒットラーなど様々な政治家の事例を取り上げて、かれらの持つ精神疾患と政治判断の関係性を問うた一冊。刺激的な内容で面白かった。平和な時代に求められるリーダーシップが危機の時代には役に立たず、その逆もまた真なりというあたりが納得いく。明治維新以降の分析があったら日本の政治家だとどうなるのかなーとも思います。2016/09/08

ネクロス

16
「正常」な人たちは「割と楽観視」が強い。双極性障害の人は正常な人の言う「悲観視」が入る分、現実を現実とそのまま受け取れる能力が高い。そして躁の時はエネルギッシュに物事を進めることができる。 平時には「正常」なリーダーが「世をまわす」のに向いているが、有事の際には「双極性障害」なリーダーのほうが向いている。と説く。 その論拠としてケネディやガンジーなど、資料から読み解く限り双極性障害と診断できるリーダーたちの逸話やブッシュなど現代に生きる「正常」なリーダーとの比較を説く。2016/08/23

うつしみ

14
自己肯定感が高めで規則に忠実で、人付き合いがよく、感じのいい人達を本書ではホモクリットと呼ぶ。物事を正しく見ているのは精神的に健康な人達に違いない、という通説が社会にはある訳だが、筆者はそれに異議を唱える。ホモクリットの人達は物事を楽観的に、単純化して見がちであるが故に、単にポジティブな「気分」でいられるだけであると。抑鬱気質の人の方が現実を正確に複雑に把握しており、それ故に気分が塞ぎがちなのだと。平時はホモクリットでよいが、有事の際には抑鬱者のリアリズムや躁的な創造性の方がよき指導者たり得ると主張する。2025/06/15

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