内容説明
抗がん剤など未承認薬の使用が必要になった時、私的な「個人輸入」ではない、公的制度としての「コンパッショネート使用」(CU)制度が存在する。世界各国のCU制度の現状と、日本のCU制度創設へむけての提言。
目次
第1章 世界で広がるCU制度(米国―エイズ流行がうながした未承認薬の公的な供給;欧州―EU(欧州連合)指令を受け各国が多様に運営 ほか)
第2章 日本における未承認薬の人道的供給―これまでの経験(限られた治療域で公的に行われてきた人道的供給;生活保護医療補助―国が薬剤費を負担して未承認薬を供給 ほか)
第3章 日本における未承認薬とCUに関連した状況と動き(個人輸入からCUへの動き;CUに関連した周辺の動き)
第4章 患者の願いに応えるCU制度とは―CU制度について20のQ&A(コンパッショネート使用(CU)とは何か?
社会でCUが独自の単一制度として存在することはどういう意味があるか? ほか)
第5章 日本におけるCU制度創設への七つの提言(制度の基本;対象とする未承認薬 ほか)
著者等紹介
寺岡章雄[テラオカアキオ]
1962年京都大学薬学部薬学科卒業。1962~1966年10月まで京都大学医学部薬理学教室。1966年10月に武田薬品工業株式会社入社、研究開発・企画開発業務などに従事し、1995年8月定年扱いで退社。薬局・診療所勤務などを経て、2008年4月に京都大学大学院医学研究科・社会健康医学系専攻専門職課程入学(健康情報学分野)、2010年3月卒業。2010年4月から東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学・大学院研究生となり、現在に至る
津谷喜一郎[ツタニキイチロウ]
1972年東京工業大学工学部経営工業科卒業、1979年東京医科歯科大学医学部卒業、1983年東京医科歯科大学大学院(臨床薬理学)修了。1992年より同大学難治疾患研究所情報医学研究部門(臨床薬理学)助教授。2001年に東京大学大学院薬学系研究科医薬経済学客員教授、2008年より同医薬政策学特任教授となり、現在に至る。この間、1979~1982年北里研究所附属東洋医学総合研究所にて内科・漢方医学研修。1984~1990年にはWHO西太平洋地域事務局(マニラ)・初代伝統医学担当医官を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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